くまもと震災ボランティア日記 2016年6月

●6月13日(月) 雨のち晴れ

朝7時、東区の県労連を出発。

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熊本震災支援のために広島県災対連によって集められた「チーム広島」の精鋭12人。

60代3人、50代6人、40代2人、30代1人で、いささか平均年齢が高いが、労働組合をはじめ組織運動で鍛えられているので団結力に秀でており、集団の力を発揮して、ことにあたりました。

高速を降り熊本市内に入るとブルーシートを屋根に被せている家が目立ちます。
最も被害の大きい益城(ましき)町を視察。

陸前高田市へボランティアに行ったときも思いましたが、テレビの映像と実際はだいぶ違います。崩れた家の多さに絶句。

東海大学の学生アパートと同じように、1階がぺしゃんこになっている建物も少なくありません。

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今日は熊本市内での荷物をアパートの3階から冷蔵庫や洗濯機などを運びだして届ける作業。12人もいるので、あっという間に終了しました。

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明日は、もっとも被害の大きかった益城町での作業ですが、何をするかは行ってみないと分かりません。

今日、案内してくれたのは、熊本県労連などでつくる支援センターの菅原さん。

いろいろ詳しいので地元の人かと思いましたが、なんと宮城県からきたボランティアで、まだ5日目だといいます。

明日の作業、安全に気をつけ、少しでも役に立てるよう頑張ります。

明日はいい天気になりそうですが、最高気温、30℃、熱中症に御用心です。

●14日(火)快晴  ときおり涼しい風が吹くが最高気温30℃

今日は、一回目の地震で倒壊したお宅の解体作業を手伝いました。

重機が建物を少しずつ壊し、ボクら、チーム広島がテレビや仏壇など家財道具を運び出します。

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実印など探していたものを見つけると、大変喜んでいただき、ボランティアにきて良かったと思います。

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2ヶ月前の夜9時半ごろ、一回目の震度7が襲い、奥さんは5歳の息子さんを風呂に入れていました。

建物は倒壊し電気も切れ真っ暗。息子さんは激しい揺れでどうやら湯船のなかから放り出されたようです。

慌てて子どもを掴みましたが、天井が落ちて脱出できない。一時間後に助け出され、家族全員無事だったそうです。

さまざまなものを運び出しながら、壊されたのは、建物というより、暮らしなのだと思いました。

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午後も引き続き、同じお宅で家財道具の救出です。

午前中は2階の物を運び出しましたが、午後は1階。

重機が天井の太い梁と2階の床を上手に剥がし、1階の物がガレキとともに見えてきました。

ここはおばあちゃんの部屋だったそうで、おばあちゃんも避難所からやってきました。なんと91歳。

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1階の物はほとんどダメなのではと思いましたが、そうでもありません。

ミシンが無傷でみつかりました。隣に金庫があったので、そのおかげで潰れることもなく、また雨がしみこんでもいませんでした。

このミシンで袋物をつくっていたそうで、その作品もすこし土埃がついていましたが、ほぼきれいな状態で発見しました。

「大変だったですね」と声をかけると、「91歳まで生きてきたので、いつ死んでもいいと思っていたが、死にたくない、助かりたかったです」とおばあちゃん。

「せっかく命拾いをしたのですから、100歳まで生きて下さいね」とボク。

リクエストに応えていろいろ発掘しましたが、作業終了間際に「おばあちゃんの貴重品の入っている袋があるはずなのでそれを探して欲しい」と奥さんに言われて、必死にさがすと、それらしき袋を発見。おばあちゃんに「これですか?」と聞くと「そうです」という返事。手を合わせて拝まれました。

作業を終えて帰るとき、見送ってくれたおばあちゃんは涙を流していました。そこまで喜んでもらえて、こちらも感激です。来てよかった。

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●15日(水)午前 晴れ

ボランティア最終日。今日は熊本市内で活動。2手に分かれ、ボクのチームは、家財道具を運び出し、処分場に捨てに行くことです。

部屋の中は家財道具が段ボールに詰められていますが、行き場がまだないのでしょう。
2階の天井は雨漏りがしてカビだらけ。蛍光灯のカバーに雨水が貯まっています。水を少しずつ出し、カバーを外しました。洋服ダンスに桐のタンス、食器棚、テーブルなどを出しました。

軽トラックに1台分と少々。作業は1時間ほどで終了。

「このぐらいのことしかできず、申し訳ありません」とボクが言うと「いえいえ、ありがとうございました」と深々とお辞儀をしてくれました。

お昼に熊本をあとにし、午後6時前、広島に戻ってきました。

最初の震度7の地震から2ヶ月。被災地の復旧作業は遅々として進んでいません。

壊れた家々はほとんどそのまま。熊本県が整備中の応急仮設住宅は232戸しか出来ていません。

壊れた住宅は14万棟で、約6400人が避難所生活を続けています。

東日本大震災もそうですが、自助努力にまかせるのではなく、人とお金を被災地に使い、政治の力で震災復興すべきです。

安倍政権の無策に腹がたちました。