どうやって防災井戸を整備するのか
もくじ
町議選の最終盤、政策を簡単にまとめた投稿をX(Twitter)にしました。すると次のようなコメントが付きました。
選挙最終日で時間がなく、このサイトの該当する記事のリンクを貼りました。すると納得されたのか、いつの間にかこのコメントは消えていました
なかなかよい質問ですので改めてお答えしたいと思います。
どこにどうやって掘る?
まず、どこにどうやって防災井戸を掘るのかについてです。
町が地下の地質調査をし、井戸を掘るのに適している地域を見つけます。
その地域に公園や公共施設があれば、そこに井戸を掘る。
しかし、それだけでは足りないでしょうから、井戸を掘るのに適した地域にお住まいの皆さんに呼びかけて井戸を掘ってもらい、工事費用や維持管理にかかる費用の一部を町が助成するようにします。
井戸はいくつ必要?
5万2千人いる町民のみなさんが必要とする生活用水を賄うために、井戸がいくつあればよいのかについては、正直分かりません。
しかし、現在府中町で登録されている防災井戸はわずか17です。登録されていない井戸を併せても100もないと思われます。
数十では全く足りないことは明らかです。
予算も限られていますから、一気に必要なだけの井戸を掘ることもできませんので、毎年、確実に井戸を掘り、増やしていくことが必要だと考えます。
どうやって進めるか?
上にも書いたように地質調査をし、公園など公共用地、公共施設から始めます。
水脈が浅いところ、深いところ、井戸を掘っても水が出ないところなど色々あると思われます。
府中町は丘陵の上に造成された団地も多く、そういったところでは井戸を掘るのに適していない可能性があります。仮に水脈があってもかなり深くまで掘らないと水が出ない。
そういう場合には、その団地に比較的近い場所で水が出るところに、その団地分の井戸を掘ることも検討しなければならないと考えています。
いつ災害が起こるかは分かりません。地域的な偏りができるだけないように計画的に進めていくことが必要でしょう。
また、災害時には電気もストップしている可能性が高い。ですから、水脈が浅く、手動のポンプが使える場所を優先的に掘ってゆくことも大切です。
財源助成をしている自治体はある。
井戸が沢山残っている自治体は、住民のみなさんが所有している既存の井戸に対して補助金を出してポンプの整備、設置などをしてもらうことを進めています。
ポンプの修繕や手動式ポンプの設置に対しての補助は、県内では呉市が実施しています(経費の2分の1以内、上限5万円)。
また、東京都葛飾区は高齢者施設や保育所などの福祉施設が防災井戸を設置する際、経費の10分の9、飲料水用井戸で600万円、生活用水井戸で300万円を上限に助成しています。
このように、井戸の整備に予算をつけている自治体はあるのです。
飲料水は支援物資として届きますが、困るのは、からだを洗ったり、洗濯したり、トイレを流すための水、生活用水です。
予算は限られているが…
確かに井戸を掘るのにはお金がかかります。
あるサイトを見ると、深さ20〜40mで 約20〜50万円程度、50m以上で約60〜100万円程度とあります。
この費用をどのように負担するのかについては検討していかなければなりません。日常的には所有者の方が使うわけで、水道料金が減ることなどメリットがあります。
町の予算は限られていますが、災害時の暮らしに関わる問題ですから、計画的に着実に進めていく必要があります。
また、国土交通省は2024年度中に災害時の井戸活用について自治体向けのガイドラインを策定すると報じられています。
単にガイドラインだけでなく、井戸整備、活用に関わる補助金が用意されること期待したいと思います。
コメントを残す