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2016-11-26

ふたみ伸吾議員は、12月議会にどう臨むのか。2016年11月26日(土)

18人の方に参加いただきました。

以下は、当日配布したレジュメです。

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◆緑が丘中学校生徒の自死 再発防止のために

11月3日 「府中町学校運営等についての調査検討委員会」(第3者委員会)による答申「府中町立緑が丘中学校男子生徒の自死に係る調査・検討について」が提出される。

全体として、再発防止に資する背景・原因の分析とそれに基づく提言、傾聴すべき重要な指摘がなされていると思う。もちろん不十分な点もある。

以下、報告書のポイント


1.調査検討委員会の設置

調査検討委員会は、法的な責任原因(故意・過失の有無、安全配慮義務違反の有無)や、さまざまな原因事実と自死という結果との法的な因果関係の有無といった法的評価をすることはできないし、またそれを任務とするものでもない。調査検討委員会の重要な任務は、自死という重大な結果に関する背景・原因の分析に基づく再発防止策の提言である」(概要版p.3)

→適切な任務の限定と考えられる。

2.自死の背景

前提 「一般的に自死の原因を特定することは極めて困難」だということ。

答申は3つの背景を指摘しているが特に(1)を重視。

(1)推薦・専願基準の運用変更によって志望する高校の専願受験が認められなかったこと

①唐突な進路指導の変更による驚きと戸惑い
②自分なりのプランが崩れることに衝撃を受け、不安をいだいた
③親に対してどのように伝えればいいのかという苦悩

(2)当該生徒と教員との間に日常的な信頼関係が十分に構築されていない

「どうせ言っても先生は聞いてくれない」

(3)当該生徒のパーソナリティーの特性から、家族や親しい友人にも苦悩や自死を疑わせるような会話や発言はいっさいなく、自死を阻止する対応ができなかった

※「パーソナリティーの特性」…自分の内面を語らないということだと教育長は説明

3.学校の対応の問題点

「組織的な生徒指導・進路指導の欠如」「進路指導に関する教員の姿勢の不一致」

進路指導における「出口指導」「輪切り指導」=一人一人に寄り添った進路指導が十分 でない

「荒れ」の克服にとらわれるあまりの強権的・抑圧的な指導

生徒との信頼関係を丁寧に築いていく姿勢が不十分

「事実誤認も大きな問題であるが、ミスがあったこと以上に、ミスが発見できなかった経緯の中に、本件中学校の学校運営の問題点が見いだせるのではないか」(「答申」20ページ)

担任教諭の状況について

「様々な問題を抱えるクラスの生徒への対応に疲弊し、1学期には管理職に対し、新たな人員(県費による「教育上特別な配慮を要する場合の非常勤講師」と思われる)を配置してサポートしてほしい旨を要望し、学校は2学期からの配置を申請したが認められなかった」

「担任の教諭は学年団の中で、組織としてあるいはチームとしてお互いに協力し合う同僚性を感じ取れず、苦悩していたことは事実である」「学年団の中でで担任の教諭以外にも、意見を聞いてもらえない雰囲気を述べ、同僚性のなさを感じた趣旨の発言は複数あった。そのことは、学校として真摯に受けとめる必要がある」(「答申」22ページ)と指摘。

→自死の背景と学校の対応の問題点について、学校側の責任を明確に認定している

4.再発防止に向けての提言

町教育委員会による「再発防止のための改善の方向性について」

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(1)教員の「意識改革」「資質能力の向上」に重点が置かれ、教員の意識、資質の問題にすべてが押し流されていくのではないか。

研修の多発による、より一層の多忙化をまねくことを危惧。

※「各教員が自分の問題として捉えて欲しい」(第三者委員会の委員長、古賀一博・広島大学教授)

(2)スクールカウンセラー配置時間数増や町教委に学校支援室を設置することなどは評価できる

(3)入試(専願)制度について

専願入試制度は、受験する側にとっても中学校にとっても受け入れる私立高校側にとっても有効な手段のひとつであると断った上で「その一方で、手順が不透明なまままに『実質的な選抜作業を中学校側が担うことで、中学校側への作業負担と心理的な圧迫感を増幅させ、中学校本来の進路指導の在り方を阻害し、生徒一人一人の主体的で多様な心理選択の幅を矮小化している側面』も看過できない」(「答申」43ページ)と指摘。

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●提言をいかすために

教員の「意識改革」「資質能力の向上」が図られる前提をつくること

「多忙化の解消」…学校、教職員にゆとりを生みだし、風通しのいい職場に
決め手は人を増やす。

全学年で35人学級を実施すること、加配を増やすこと

※北海道教育大、愛知教育大、東京学芸大、大阪教育大の4大学が20158月中旬〜9月下旬に実施他アンケート。全国の公立小中高校1620校の教員9720人を対象にアンケート形式で実施。5373人から有効回答があった。(「毎日」2016年7月25日)

「授業の準備をする時間が足りない」と答えた先生は小学校95%、中学校84%、高校78%。
「仕事に追われて生活のゆとりがない」小学校77%、中学校75%、高校68%。
中学校では部活動・クラブ活動の指導が不安だと回答した人が7割。

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●府中町の独自の努力 評価できる

府中町は、県の加配のほかに以下のように教職員を加配している。

(町)教育支援員加配 教員、保育士 有資格者 小中あわせて23人
特別支援学級につける加配。嘱託で一人月30時間勤務 月収15万円。
なかなか集まらないが今のところ必要な加配ができている。

(町)図書司書 小学校3人 中学校1人
「司書教員を兼務ではなく独立した仕事として置けるよう県教委に要望を出して    いる」

(町)学校事務 県の基準では大規模校は2人、それ以外は1人。
中央小、東小、北小の3校で1人(巡回)、南小に1人加配。

(町)栄養士 県の基準では小規模校は配置なしだが、町の予算で北小、東小に配置。
府中中はデリバリー給食で、県の基準では「配置なし」だが、これも配置。

(町)非常勤の加配 1校年間2800時間 教科、クラブ活動など学校の裁量で決められる。
クラブ活動では水泳や茶華道の指導員などの実績がある。

学校は年間35週なので週80時間分の加配になる。

(教員の授業時間数は、小学校で週30時間、中学校で17~18時間程度)

(県)教務事務支援員 小中それぞれ1校に配置。全校に配置できればいいと考えている。

●35人学級の流れを止めた安倍政権

「35人学級は2011年3月、全会一致で法律にもりこまれたものです(義務教育標準法改正)。小学校1年を35人学級にすることにし、附則で小学校2年以降も順次改定を検討・実施すると定めたのです。その翌年の2012年度予算では小学校2年を35人学級にするだけの予算もつきました。その後小学校3年、4年、5年というように35人学級が順次すすむはずでした。
ところが安倍政権となり、政府・財務省によって2013年も2014年も35人学級への動きが止められました。そればかりか2015年度予算編成では、「小学校1年も40人学級に戻せ」「教員をもっと減らせ」(財政制度等審議会)という議論が政府内でおき、文部科学省も35人学級推進の概算要求すら見送るという異常な事態におちいっていました」(日本共産党「今こそ国民の力をあわせ少人数学級の推進を」2015年3月2日)

11月2日 財務省 教職員4万9千人を削減する案をまとめる

●広島県教育行政の3つの問題

(1)35人学級に後ろ向きな広島県教育委員会

全国では小学校の1,2年生だけでなく3年生以上も35人学級にしている。
なにもしていないのは、広島県と大阪府と熊本県。

中国地方では、鳥取県、島根県、山口県が中学校3年生まで35人学級。
岡山県は小学校4年生まで35人学級に。

鳥取県と島根県は小学校1,2年生が30人学級で、鳥取県は中1が33人学級。
山口県は小学校1年生は30人学級にしている。

(2)加配も少ない

全国の都道府県が文科省の基準より多く先生方を増やしている(「加配」)。

全国平均は10%を超えているのに、広島県は6.3%(2014年)にすぎない。

(3)正規採用を減らして、臨時採用を増やしてきた

県内の小中高の教職員は校長先生など管理職を含めて約2万人
2016年の定数内臨時採用は、事務職員や養護教諭を含めると1100人を超える。

府中町
小学校 正規141人 臨時・非常勤あわせて20人 14%
中学校 正規74人  臨時・非常勤あわせて20人 27%

●最後に

先生たちが自主的な努力ができるように条件を整えること。それがなければ、「意識改革」「資質能力の向上」も多忙ななかで立ち消えになってしまう。

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◆高すぎる国保をどうやって下げるのか

●全国どこでも国保税(料)は高い

最大の原因は国の国保政策

20年間で国庫負担率を半減=一人当たり保険料は倍以上

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「少なくても協会けんぽ並みの保険料にするための1兆円の投入を」(知事会の要望)

●一世帯1万円の引き下げ

府中町 7千世帯=7000万円

●健康診断とがん検診の無料化で、医療費と国保税を抑える

大阪箕面市の経験 健康診断とがん検診を無料にし、早期発見早期治療で医療費を抑制
結果、国保料が大阪府で一番「安い」

●国保都道府県単位化に反対

2018年から

高い国保税がさらに高くなる可能性が大

ふたみ伸吾 ほっとらいん

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