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2020-06-29

GIGAスクール構想と府中町の児童生徒の学習保障 2020年6月議会 一般質問

4.タブレットがあっても…

タブレットは手に入るのか

タブレット端末の一斉導入は、「災害や感染症の発生等による学校の臨時休業等の緊急時において全ての子供たちの学びを保障」することがその理由となっています。

日本の児童生徒は2018年の学校基本調査によると約950万人です。すでに導入済みの学校もありますので全てではないにしても、一気に数百万台のタブレット端末が必要になります。国内のパソコン市場は2018年度実績で1183万台(MM総研調べ)です。国内市場に匹敵するだけの需要が突如生まれたわけです。それだけ大量のタブレットを年度内に調達することが果たして可能なのでしょうか。

先ほど紹介した文科省の「学校の情報環境整備に関する説明会」で高谷氏はメーカーとの調整があるので需給調査――要するに何台買うのかということだと思いますが――をして早く文科省に提出せよと言いつつ、予定通りに「行き渡るか微妙」だと言っています。 

文科省はタブレットを使って休業時の学びの保障をするのだと言いますが、なければ話になりません。

そこで伺います。

③新型コロナの第2波はいつ来るか分かりませんが、早ければ秋と言われています。タブレット端末の入手はいつ頃になる見込みでしょうか。

教育部長 全ての児童生徒のタブレットを整備するとなると、年度内に整備できればという現状です。可能な限り、速やかに手配できるように努力いたします。

タブレットを使った教材はどうするのか

タブレット端末を使った遠隔事業についてお伺いします。

仮にタブレットが早期に入手できたとしても、問題はその先にあります。高谷氏は「ICT、オンライン学習は学びの保障に大いに役立つ」と述べています。役立たないとは言いませんが、役立たせるためにはいくつものハードルがあると思われます。端末さえ買えば「学びが保障」できるとするのはあまりにも安易です。

まず、教材とその準備です。オンライン学習をさせるには、そのための教材がいります。いま学校現場は、休校期間中の授業をどう取り戻すのかに必死です。夏休みも短くなる。普段の授業にも追われ、そのうえ、タブレットを使った遠隔授業を準備する時間などあるのでしょうか。

それとも、教師によるよる手づくりは諦めて、「民間の教育コンテンツ」――民間事業者が売り込んでくるものを購入するのでしょうか。

いま、大手進学塾が、精鋭講師陣が贈る「分かりやすくて楽しい授業」を看板に売り込みをかけています。現在はお試し期間で受講料は無料ですが、いつまでも無料でやるわけではないでしょう。こういうもの利用せざるを得なくなるのではないでしょうか。算数・数学・英語について、児童・生徒の理解度に応じて復習問題を反復するというAIドリルもすでに作られているようです。

そこで伺います。

④今年度ないし次年度に休校せざるをえなくなった場合、遠隔授業をすることは本当に可能なのでしょうか。「民間の教育コンテンツ」についてはどのようにお考えでしょうか。

教育部長 遠隔授業、いわゆるオンライン授業を実施するためには、本定例会で補正計上している端末は、必要不可欠なもので、さらに昨年度補正した高速大容量の通信ネットワークの再構築も必要となります。それ以外にも外部のインターネット回線の強化や大型提示装置等と必要になります。

これらの機器等が整備完了されるまでは、オンライン授業ではなく、現状で可能なオンライン学習としてeライブラリの活用や各学校の教員による授業配信や広島県が推奨しているGスイートの活用で、学習課題の配布等を実施していきたいと考えています。

また、「民間の教育コンテンツ」については、現時点では検討しておりません。5月の臨時休業中に実施した授業動画配信を見る限り、やはり、担任等が教科書に準拠した内容で教えるということが児童生徒にも安心感や繋がりを持たせることに効果があったものと考えております。

子どもたちにとってどうなのか

最後です。タブレット端末による遠隔授業は、子どもたちにとってどうなのかという問題です。

高谷氏は「やろうとしないということが一番子供に対して罪」だといいますが、果たしてそうでしょうか。

ZOOMなどを使ったリモート会議は、通常の会議より疲れると聞きました。同じ空間ではなく、画面だけを見つめていることが疲労度を増すのだと思いました。1時間、2時間の会議で、大人の場合でもそうなんです。小学生や中学生が4時間とか6時間とかをタブレット端末を使って授業を受けることは、負担が重い。

そもそも小学校の低学年、あるいは中学年で果たしてタブレット授業は成立するのか、はなはだ疑問です。

タブレット端末との付き合い方という問題もあります。

(6月)22日の「中国新聞」は、「ゲーム人口は増加し、最近では新型コロナウイルス感染症による外出自粛や休校の影響もあり、未成年者を中心にゲーム依存の深刻化が懸念されている」「高額な課金に関する内容や《子どもがゲームをやめられない》など依存症が疑われるものも多い」と伝えています。

すでにタブレット端末が導入され、授業で使われている私立中学校では、授業中に別のサイト見てたり、ゲームしている生徒が増えたと聞いています。遠隔授業ならなおさらです。

家庭環境もさまざまです。専用の個室があって集中できる環境がある児童生徒もいれば、そうでない児童生徒もいる。この緊急時に四の五のいうなと文科省に叱られるかもしれませんが、やはり家庭間格差の問題を無視するわけにはいきません。

遠隔授業で十分ついていける児童生徒もいれば、そうでない児童生徒もいる。そこでの格差も開きやすい。

そこで質問です。

⑤タブレット端末による遠隔授業は、生徒の健康被害やゲーム依存症を引き起こす可能性、家庭環境の違いによる格差などの問題点があります。「コロナが来るから」というようなことではなく、児童生徒への影響を考え、必要な時間をかけてICT教育を進めていけばよいと考えますが、町の見解を聞かせてください。

教育部長 家庭学習を課す際や学習状況の把握を行う際には、ICTを最大限に活用して遠隔で対応することが極めて効果的であることを踏まえれば、町教育委員会としては、一刻も早く児童生徒のICT環境を整えることは必要と考えます。

また、ICT教育を推進する上では、端末機器等の整備といった「ハード面」他、デジタル教科書・教材の活用といった「ソフト面」や、教職員のICT活用指導力の向上といった「指導体制面」など三つの柱を一体となった取組が必要と考えます。

今後は、児童生徒の影響を踏まえ、ICTの基本的な操作、情報の収集や情報モラル等必要な教育も並行しながらICTを活用した教育の充実を図っていきたいと考えております。

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ふたみ伸吾 ほっとらいん

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