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2020-12-22

府中町 令和元年度決算についての意見表明

2020/12/22
二見 伸吾

 第71号議案「令和元年度府中町歳入歳出決算の認定について」に賛成の立場から討論いたします。

令和元(2019)年度の一般会計決算額は歳入177億7,350万円、歳出177億2,823万円で、形式収支は4527万円の黒字、翌年度へ繰り越す分を差し引いた実質収支は742万円の黒字となりました。
 財政力指数、実質公債費比率、将来負担率、経常収支比率といった指標からみて、堅実な財政運営がなされていると評価できます(※)。

(※)1に近いほど財政力が高いとされる財政力指数は前年度の0.917から0.906に下がりましたが、平成29(2017)年度と同じです。昨年度に続き県内トップと思われます。

標準財政規模に対する地方債の元利払いの比率を示す実質公債費比率は、平成29年度は7.9%、平成30年度は7.1%、令和元年度は5.6%へと下がっています。

標準財政規模に対する将来負担すべき実質的な負債の比率を示す将来負担率は、30年度113.6%から109.6%へと下がっています。

財政構造の弾力性を表す経常収支比率は、人件費、扶助費、公債費などの経常的な経費に、地方税、地方交付税、地方譲与税などの経常的な収入がどの程度充当されているかを比率で示したものですが、比率が高いほど財政構造の硬直化が進んでいるとされ、この比率はおおむね70%から80%の間であることが理想だと言われております。平成30年度97.5%から98.6%へとわずかに上昇しましたが、平成29年度102.9%よりも低いという状況です。

地方債残高は245億6千万円から251億2千万円へと5億千万円となりました。

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歳入――住民に寄り添った徴税

歳入についてですが、一般会計の町税は昨年度に続き98.6%という高い収納率となりました。老人ホーム入所者負担金100%、保育所負担金98.3%、町営住宅使用料99.6%、国保税86.6%、介護保険料98.8%、ほぼ前年並みの収納率です。

町税の収納率は平成25年度97.1%、26年度97.4%、27年度97.9%、28年度98.4%、29年度99.5%、30年度99.6%となり、令和元年度が99.5%でした。県内第3位の収納率だそうです。

この高い収納率が、住民に寄り添った徴税活動の結果であることを高く評価したいと思います。

家庭の状況によって、生活保護などについて福祉課に相談することや、多重ローンの方には法テラスに行くように助言していると伺っています。

また、新型コロナウィルスによる影響によって納税が難しくなった場合には減免や還付といった措置、持続化給付金や家賃支援制度の活用、徴収猶予についての説明に努めるなどの対応をしている。

生活に応じた対応を心がけ、疾病や離職等により、納付困難な方に対して経済基盤を確立できるよう、関係部署との連携を図ってきた。

こういう努力の積み重ねが不納欠損を減らすことにも繋がっており、一般会計では平成29年度2360万円、30年度は1532万円、令和元年1199万円と減っております

私は、債権管理課が出来るときに、債権回収に特化した部署をつくると、住民の暮らしを顧みず厳しい取り立てになると懸念を表明しましたが、杞憂だったわけです。

改めて、税務課、債権管理課のみなさんの努力に敬意を表したいと思います。

歳出の評価と要望

歳出です。

証明書1枚にコスト1万円

まず総務費・証明書等コンビニ交付事業です。

令和元年度決算679万円ですが、証明書等コンビニ交付事業は平成29年度から始まりました。

平成29年度2026万円(交付割合0.32%)、平成30年度938万円(同0.71%)、令和元年度679万円(同1.13%)となっています。令和2年度予算まで含めますと総計4,292万円。これだけ莫大な予算を使いながら、開始から3年目の令和元年・利用実績は631件。678万円かけて631件ですからざっくり言って、1枚の証明書のために1万円の経費をかけている。どう考えても不採算事業であります。

町税支払いにおけるコンビニ利用と比べるとその異常さが際立ちます。

普通徴収の43%がコンビニによる収納です。固定資産税が24%、軽自動車税が50%、国保税が30%(いずれも令和元年)となっており、その利用割合はいずれも高い。コンビニ払いは町民のニーズに合っていることが分かります。そして証明書のコンビニ交付わずか1%で、必要とされていない。

そもそも証明書等をコンビニで交付する事業は、住民の利便性のために考えられたものではなく、マイナンバーカードを普及する手段として考えられたものです。

特別定額給付金やマイナポイントによって、マイナンバーカード所持者は増えていますが、それでも令和 2 年 12 月 1 日時点で全国の交付率は 23.1%、府中町は26.3%です。

交付は4分の1を少し超えたけれども、給付金やマイナポイント以外に使うことはあったのでしょうか。

この点で麻生太郎財務大臣 が2019年9月3日の記者会見で極めて興味深い発言をしています。

「(マイナンバーカードは)持っていても使ったことは一度もない。俺に言わせたら必要ないもの。なんでやるのか。これが一番の問題。使う必要のないものにいくらカネをかけているのか知っていますか。スタートにいくらかかっているのか。毎年いくらかかっているのか。アホらしくて聞いていられないと前から言っている」(※)

麻生大臣ですらこう言っているわけです。

ほとんど使われない証明書コンビニ交付事業、その目的はマイナンバーカード普及にあるわけですが、そのマイナンバーカードも麻生大臣が言うように必要のないものです。

特別定額給付金の支給が早くなるという話でカードを引っ張り出したけれども、暗証番号を忘れていて、かえって時間がかかったという人が少なくありませんでした。ふだん使っていないから暗証番号も覚えていない。

利用実態の極めて少ないマイナンバーカードを普及させるためのコンビニ交付事業。これも利用がほとんどない。こういうことに毎年600万、700万という税金をつぎ込むのはもう止めにすべきです。

学区外の児童が利用できない

つぎに民生費・児童センター事業です。

南交流センターにある「バンビーズ」は来館者数が毎年約4万人、北交流センターにあります「ハッピーズ」は開設した平成29年度が 約6万7千人、30年度が6万人、令和元年度が5万3千となっています。令和元年度は新型コロナの影響で3月の来館者が激減(30年5,881人→元年478人)していますので、コロナの感染拡大、休校措置などがなければ、6万人程度の来館者があったと思われます。二つあわせて10万人が来館する人気の施設です。

しかしながら、残念な話を聞きました。利用することの出来ない小学生がいるというのです。柔軟な対応をしている小学校もあるようですが、「学区外に遊びにいってはいけない」という校則があり、施設としてはどこから来ても歓迎なのに、校則の壁がある。

私たち日本共産党が実施したアンケートに次のような声が寄せられました。

「北小、東小は保護者の送迎があれば利用できるということになっていますが、送迎してまで連れて行く人はほとんどいません。同じ税金を使っているなら、全校の校区内に児童センターをつくるべきではないでしょうか」。

せっかくの児童センターなのに、同じ町内で利用できる子どもと利用できない子どもがいる。これはゆゆしき問題です。5つの学区に児童センターをつくる予定はおそらくないでしょう。それならば校則をみなおし、図書館なども含め公的施設の利用に対して柔軟に対応するよう、教育委員会は各小学校と協議してほしいと思います。

(ハッピーズ)

葬祭費の窓口払いを同額に

第三に環境衛生費・葬祭費補助金で年間約2000万円が支給されています。葬祭費補助金は「府中町内に住所がある人が亡くなられ、他の自治体が所有する火葬場を使用した場合の使用料が、その火葬場を所有する自治体に住所がある人の使用料を越えるとき、葬祭執行人にその差額を支給」するというものです。

永安館など広島市営火葬場を使いますと、12歳以上の方がなくなった場合、広島市民は8,200円、府中町民が利用すると5万9,000円で、町に申請しますと差額の50,800円が償還払いで支給されるというものです。広島市の火葬場を使わせてもらうわけですから使用料に差があるのはやむを得ません。また、町として差額を補助しており、お金の負担という点では変わらないわけです。

しかし、先日利用した方から火葬場の窓口で二つの料金が掲げられて、大きく開いている使用料を払うとき嫌な気持ちがしたというのです。縁者が亡くなっただけでも悲しみ、痛みがある。その上、死者を弔うのに差があるというのはいかがなものか。窓口の支払いを同一にし、償還払いではなく差額を町から広島市に支払うようにして欲しいと思います。

その旨を町民生活部に伝えましたところ、すぐに担当の課長さんが広島市に出向いて、交渉していただきました。しかし、広島市側は「広島市火葬場等条例」で「使用料は、火葬場等の使用を許可する際に徴収する」となっているので、要望には応えられないという返事だったそうです。

広島市には遺族の気持ちによりそった対応をしていただきたいと思いますし、町として引き続き努力をしていただければと思います。

補助事業を利用しやすく

第四に、土木費・住環境改善事業費補助金です。決算額が142万円で前年比53万円の増ですが、予算現額284万円に対して、138万円が不用額となり、執行率が51.6%となりました。「子育て安心リフォーム支援事業」「民間ブロック塀等撤去事業」「木造住宅耐震診断補助事業」「耐震改修補助事業」の4つの補助事業からなっています。

木造住宅耐震改修は、平成29年、30年の交付実績はゼロでしたが、令和元年度は枠が1でしたが、要件を満たしたものが2件あり、2件とも交付決定したということで、よかったと思います。

子育てリフォーム補助は、前年度に多くの要望があったので、枠を3から5に拡大したところ、2件の申請にとどまりました。令和元年度から始まりました民間ブロック塀等撤去に対する補助は5件を見込んでいたが、申請にいたったのは3件です。

なぜ、交付決定に至らず、不用額になるのか。

子育てリフォーム補助について13件の相談があったものの、「中学校3年生までのお子さんか妊婦がいる家庭において、子育て環境の改善を目的にしたリフォーム」「工事後、その住宅に3年以上住むこと」「町内にある一戸建て」という条件に対して、「お子さんが高校生」「リフォーム後、賃貸にしたい」「個人でなく法人」「住居でなくカーポート」など制度の趣旨から外れている場合がほとんどでした。

ブロック塀撤去補助は、倒壊による通行人への被害の防止、避難経路確保が目的です。41件の相談がありましたが、「撤去が終了したあとの相談」「行き止まり」「道路ではなく隣地との境のブロック塀」など、やはり制度の趣旨から外れていることが申請に至らない理由です。

子育てリフォーム、ブロック塀撤去とも、予算枠に対して交付決定が少ないのはやむを得ないものと思います。

ブロック塀については令和2年度より撤去に加え、建替えについても補助対象になったとのことですので、そのことの宣伝も含め、制度とその趣旨を周知して助成に結びつけていく、より一層の努力を求めたい。

第五に、同じく土木費・土砂災害等対策住宅改修推進事業です。

予算現額588万円全てが不用額となってしまいました。平成29年度に制度が創設されましたが3年連続交付決定ゼロです。

移転や防護壁の設置に対する補助ですが、移転した後の土地に住宅を建てることができず売却が難しいことや、防護壁が大がかりなことなどが制度の利用を妨げているようです。県内でもこの制度の利用実績がなく、町として、利用を希望する人から意見を聞き、国および県へ制度改善を要望するとのことですので、ぜひ使い勝手の良い制度になるよう頑張って下さい。

予算を組み替えて施策が充実

第六に、教育費・学校運営改善推進事業および小中連携教育充実事業です。

平成30年度決算で、小中連携教育充実事業は、予算約1600万円の執行率63.6%で約600万円が不用額でした。せっかくの予算が使われないことを残念に思っていましたが、令和元年度は、学校運営改善推進事業へ予算を移し、推進事業決算は709万円から2027万円へ3倍近くになりました。非常勤講師の配置やスクールサポートスタッフ、スクールカウンセラー、部活動指導支援などに使われ、現場からも好評とのことですので、こういう改善はどしどしやっていただきたい。

以上の点に留意し、今後の予算編成や行財政執行に生かしていただくことを要望し、賛成の討論といたします。

ふたみ伸吾 ほっとらいん

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生活相談、町政への要望、ふたみ伸吾への激励など、メッセージをこころよりお待ちしています。

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