豪雨土砂災害は湯崎県政による人災
本日(7月16日)朝の定例宣伝(155回)の原稿です。
◆ご町内のみなさん
日本共産党、府中町議の二見伸吾でございます。
このたびの豪雨により被害を受けられた皆さまに心からお見舞い申し上げます。
◆みなさん
7日金曜日、西日本を中心に豪雨で土砂崩れや水害が相次ぎました。今朝の中国新聞によりますと中国地方の被害は死者171人、安否不明者18人、住宅被害17046棟、避難されている方が4149人、広島県内の死者は106人です。
府中町では、10日、上流から流れてきた土砂と流木が橋でせき止められ、水が溢れて本町3丁目に濁流が流れ込みました。
連日、ボランティアのみなさんが来て下さり、復旧が進んでいますが、もっともひどい地域は今なお1メートル近く泥が溜まっています。
昨日私は町に緊急申入れを致しました。
ひとつは、住家および敷地内における泥撤去を町の責任で実施すること、もう一つは、町による3丁目町内の泥撤去が遅れているため、自ら手配して重機を入れ撤去されている方がいて、この場合の撤去費用についても必要な負担をすること。以上の2点です。
◆みなさん
よく私有地の泥撤去はできないと言われたりしますが、そんなことはありません。
災害救助法施行令第2条2項目に国や自治体がやる救助の内容として「災害によって住居又はその周辺に運ばれた土石、竹木等で、日常生活に著しい支障を及ぼしているものの除去」を挙げています。土砂撤去は自ら撤去したものも含め、国庫補助の対象となっているのです。
その場での回答は検討中ということでしたが、町が道路以外の泥撤去も実施するよう引き続き要望します。
◆みなさん
2014年にも広島市で豪雨災害が起き、74人もの死者が出ました。そのとき、「百年に一度の豪雨」とも言われましたが、わずか4年しか経っていません。
今回の豪雨災害は、自然災害ではありますが、人災とりわけ政治の責任、湯崎県政の責任は重い。
(湯崎英彦 広島県知事)
榎川は広島県が管理する河川です。河川改修が必要なことは分かっていました。しかし、予算が付かない。だから改修工事は役場の前までで止まっている。町になぜ進まないのかと訊くと県の予算がつかないとのこと。
なぜそうなのか、県の予算を調べてみて驚きました。
2000年に378億円あった河川事業予算、今年度は何と72億円、5分の1以下に減っています。これでは榎川改修の予算が回ってくるはずもありません。
流木と土砂が詰まった寺山橋が改修されていれば災害は起きなかったでしょう。
◆みなさん
もう一つは、治山の予算です。
広島県内には崩れやすい危険な急傾斜地が全国で最も多いんです。31987か所もあり、対策が必要なのは11372か所。その7割が未整備です。昨年は14カ所しか整備できず、1年の進捗率は0.1%にすぎません。
テレビでご覧になったと思いますが、上流のみくまり峡の砂防ダムが溢れて決壊しました。
広島県は砂防ダムを造るには造ったが、日常的な整備はほとんどしていない。
砂防ダムは土砂によって埋まりますので、ときどきその土砂を取り除かなければなりませんが、それをしていない。
だから、今回のような大雨が降ると溢れて土砂と流木が大量に流れてくる。
◆みなさん
5月11日の広島県議会・社会基盤整備対策特別委員会で、日本共産党の辻つねお議員が「このペースだと整備完了に何年かかるか」と問いますと、「約200年」と砂防課長は答弁しました。
なぜ遅々として進まないのかと言えば、整備するための砂防予算が少ない。危険な急傾斜地ワースト1なのに、砂防予算をずっと減らしてきた。
1995年には砂防予算は170億円ありました。
毎年減って、1999年には140億円になった。この年の6月29日、広島市佐伯区や呉市などで豪雨土砂災害が起き、死者31名,行方不明者1名,家屋全壊154戸という被害が出ました。
豪雨災害があったから翌2000年度と2001年度は砂防予算が増えました。2001年度が180億円です。
しかし、災害から3年目の2002年度から再び下がりはじめ、広島市豪雨土砂災害のあった2014年度には2001年の3分の1である59億円まで落ち込んだのです。
豪雨災害が起きて、2015年度は、82億、2016年度は97億、2017年度が105億円。ようやく100億円を超えたかと思ったら3年目の今年度は97億円とまた下がる。
災害が起きると数年は治山のための予算が増えるが、喉元過ぎれば予算を削る。これでは土石流食い止められるはずがありません。
河川改修の予算も削り、治山のための予算も削る。これでは災害が起こるのも当然です。
湯崎県政による災害なのです。この二つにしっかり予算を付けて対策をしていれば、災害は起きなかったか、起きても最小限の被害にとどまったでしょう。
◆みなさん
安倍総理は、大雨警報が発令されているにもかかわらず「自民赤坂亭」という月一回の自民党の幹部若手の飲み会に参加。そこには広島1区の岸田外務大臣、島根県の竹下亘自民党総務会長もいました。いったいなにを考えているのでしょう。
安倍総理は、11日から18日までベルギーやフランスなど4カ国への外国訪問もなかなか取りやめるという判断をしませんでした。7月8日午前にようやく政府が非常災害対策本部を設置しましたが、安倍総理が外遊を止めたくないので設置が遅れたのではないかと言われています。
そもそも延長国会中に長期外遊すること自体問題ですが、災害が起きているときに外遊などもってのほかです。
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