toggle
2025-02-25

スフィア基準と石破総理


防災THE PRESSより)

 

災害時の避難所のあり方、生活の「質の向上」について注目されているのがスフィア基準だ。

スフィアは「災害や紛争の影響を受けた人びとには、尊厳ある生活を営む権利があり、従って、支援を受ける権利がある」ことと「災害や紛争による苦痛を軽減するために、実行可能なあらゆる手段が尽くされなくてはならない」という2つの基本理念に基づいている。

このスフィアの基本理念に基づいて避難所が設置・運営されれば、これまでのような悲惨な避難所生活は大幅に改善されることになるだろう。

石破茂総理も、スフィア基準の重要性をしばしば説いている。

官邸ホームページで確認したところ、総理就任後、3ヶ月の間に所信表明や記者会見など10の場面で、スフィア基準適用の重要性を強調している。

読んで、石破総理は本気だと思った。

総理の本気に、財務省や総務省、厚労省などがどう応えるのか。応えないのか。

与野党議員が総理の本気を後押しするような質問をするのかしないのか。

************

スフィア基準についての石破茂総理の発言

01「被災して大きな悲しみや不安を抱えている方々に手を差し伸べ、温かい食事や安心できる居住環境を提供することが必要です。災害関連死ゼロを実現すべく、避難所の満たすべき基準を定めたスフィア基準も踏まえつつ避難所の在り方を見直し、発災後速やかにトイレ、キッチンカー、ベッド・風呂を配備しうる平時からの官民連携体制を構築します」2024年10月4日第214国会信表明演説)。

02「防災庁の設置により、スフィア基準(人道憲章と人道支援における最低基準)も踏まえた、被災者の方が安心して過ごせる避難生活環境の整備、発災後速やかにトイレ、キッチンカー、ベッド・風呂等々を配備できるような官民連携体制の構築、被災地の情報を迅速かつ効率的に収集する防災DX(デジタル・トランスフォーメーション)などが、飛躍的に前進することが期待されております」(2024年11月1日防災庁設置準備室発足式訓示)。

03「全国いずれの地域で災害が発生したとしても、避難所で同じように安心していただける環境を提供するということは国家の責務であります。このような観点から、避難所の満たすべき基準を定めましたスフィア基準……を能登の全ての避難所に適用するように指示をいたしたところであります」(2024年11月11日記者会見)。

04「避難所での生活環境を改善し、災害関連死を防ぐためにも、避難所の満たすべき基準を定めたスフィア基準を、発災後早急に、全ての避難所で満たすことができるよう、事前防災を進めてまいります。また、避難所となる全国の学校体育館の空調整備のペースを2倍に加速します」(2024年11月29日第216回国会・所信表明演説)

05「かつて後藤田正晴先生が『天災は防ぐことはできない。しかし、その後に起こることは全て人災である。』とおっしゃいました。住んでいる地域にとって、被災された方々が被る困難に違いがあってはなりません。全ての避難所で、避難所の満たすべき基準を定めたスフィア基準(人道憲章と人道支援における最低基準)を、発災後早急に満たすことができるよう取り組んでまいります」(2024年12月3日経済財政諮問会議・会議のまとめ)。

06「今般の経済対策におきましても、キッチンカー、トレーラーハウス、トイレカーの迅速な派遣のための官民連携による登録制度の創設等々、とにかくスフィア基準(人道憲章と人道支援における最低基準)というものを考えながら、避難所が今のままでいいと全く思っておりません」(2024年12月19日第10回防災推進国民会議)。

07「『本気の事前防災』、それはもう本当に全身全霊、真剣な、という意味であります。もちろん、今がそうではなかったということを申し上げるつもりはありませんが、全身全霊で、本当に最大限の努力をしてという意味でございます。『本気の事前防災』を推進し、人権というものを基本に置いたスフィア基準(人道憲章と人道対応に関する最低基準)というものがございますが、このスフィア基準を踏まえ、避難所の環境改善を強力に進めるべく、『防災庁』の在り方も具体的に検討を深めてまいります」(2024年12月24日記者会見)。

08「避難所の状況があのようなままでいいとは全く思われないということであります。どのように状況の悪いところであっても、財政の厳しいところであっても、家族を失い、自分も傷つき、職を失い、家も壊れ、そういう絶望のふちにいる人たちに最も温かい手を差し伸べるのは、私は国家の責務である、このように思っております。スフィア基準の適用は当然であります」(2025年1月6日年頭記者会見)。

09「阪神淡路は、能登もそうでしたが、極めて寒い状況の中で起こったことであって、避難所の体制もあれから30年たちますが、更に更にスフィア基準(人道憲章と人道対応に関する最低基準)というものを念頭に置きながら、飛躍的にこれは改善をしていかねばならないと思っております」(2025年1月17日阪神・淡路大震災発災30年を踏まえた防災庁設置等についての会見)

10「我が国は、世界有数の災害発生国であり、平時の備えにより被害の最小化を図るとともに、発生時にはスフィア基準を踏まえた環境を迅速に提供する必要があります」2025年1月24日第217回国会・施政方針演説)

ふたみ伸吾 ほっとらいん

ふたみ伸吾にメッセージを送る

生活相談、町政への要望、ふたみ伸吾への激励など、メッセージをこころよりお待ちしています。

     

    関連記事

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

    This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.

    PAGE TOP