町長は何をなすべきだったのか

10月30日、市制移行について調査する町議会の特別委員会で、2002年に広島県と府中町が交わした確認書の存在が明らかになりました。
その内容は、府中町が市になった場合、JR高架化事業の負担割合を、現在の13.3%から22.5%へ引き上げるというものです。町の負担割合は約1.7倍になります。
寺尾光司町長は、いくつかの理由を挙げ、この確認書は無効であるとの見解を示しました。
しかし、確認書は県と町が交わしたものです。町長が一方的に無効だと判断したからといって、その効力がなくなるわけではありません。
町長は、この確認書の存在を今年の春に知ったと答弁しています。
では、確認書を知ったとき、町長は何をすべきだったのでしょうか。
第一に、県に確認書についての見解を確認することです。
職員を県に派遣することも、町長自身が県を訪れることもできたはずです。しかし、町長は県の見解を確認しませんでした。
第二に、県の見解を踏まえ、町としての対応方針を検討することです。
確認書をどう扱うのか、市になった場合の財政負担にどのような影響があるのか。県の見解を確かめたうえで、町としての対応を検討する必要があったのです。
しかし、そのような対応を取りませんでした。
第三に、確認書の存在とその内容、町としての見解を議会、審議会、住民に明らかにすることです。
町長が確認書を知った春以降、議会の特別委員会は6月、8月、10月に開催されました。審議会も5月19日、7月、10月に開かれ、住民説明会は6月から8月にかけて計8回開催されています。
町長には、確認書の存在と町の見解を説明する機会が幾度もありました。
そもそも、これほど重大な確認書の存在が分かったのであれば、緊急に審議会や特別委員会を開き、説明すべきでした。
ところが、町長はこれだけの機会がありながら、自ら確認書の存在を明らかにし、説明することをしませんでした。
10月27日の特別委員会で説明を求められ、ようやく30日の委員会で確認書が開示されたのです。
これでは、市制移行に不利になる情報を意図的に隠していたのではないかと疑われてもしかたがありません。
議会軽視であり、審議会軽視であり、住民無視です。
何よりも、町民に対する信義にもとる行為です。
町長は、この一連の対応について責任を取るべきではないでしょうか。











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