2020年7月9日付「しんぶん赤旗」に拙稿が掲載されました。
広島県府中町は、最近、不名誉なことで一躍有名になりました。河井克行容疑者から「安倍さんから」と言われて現金を受け取った町議がいたからです。
「府中」という名が示すように、平安時代から安芸の国府がおかれ、かつては政治・文化の中心地だったといわれています。
最寄り駅はJR広島駅から1駅。利便性が高く、戦後、広島市のベッドタウンとして人口が急増しました。
面積わずか10平方キロメートルで、半分は渓谷を含む山林。残り半分はほぼ住宅地で、そこに5万2千人が暮らしており、町として人口は全国一位です。
豊かな自然と住宅街から町はできていますが、田畑はほとんどありません。農業従事者はわずか8人です。
周辺の町が次々広島市と合併。周囲は全て広島市です。府中町もあわや合併というところまで行きましたが、住民投票で退けました。広島県内で唯一、社共共闘によって革新自治体となった経験があります。
広島市から府中町に入ったところに「ころびいしのまち」という、球状のモニュメントがあります。こんな丸い石などあるはずがないとずっと思っていたのですが、西日本豪雨災害のあと、丸い大きな石が橋に引っかかっていてビックリ。伝説は本当だったのです。