民間人への無差別攻撃をやめよ

2016年の初当選以後始めた朝の定例宣伝は2023年10月19日、490回目となりました。以下は演説の一部です。

 

みなさん

イスラエル軍による爆撃が続くパレスチナ自治区ガザのアフリアラブ病院が17日夜に空爆され、患者や医療関係者、避難民など、少なくとも500人が死亡したと報道されています。

被害者の多くが子どもと女性です。病人やけが人に加え、空爆で住まいを奪われた人びとが避難していました。がれきの下敷きになっている被害者もいます。

ハマスの攻撃によるイスラエル側の死者は1,400人以上、イスラエルの空爆によるガザの死者は3,200人に上っています。 

国連機関は「前例のない人道的大惨事」になると警告しています。イスラエルは地上侵攻を中止し、イスラム組織ハマスは暴力をやめ、停戦に応じるべきです。

みなさん

イスラエルのネタニヤフ首相は「長期の厳しい戦争」を宣言し、地上侵攻の準備を進めています。

イスラエル軍は、ガザ市に住む約100万人の住民に地区南部に退避するよう要求しました。

空爆で建物や道路が破壊され、水や食料がない中、短時間で全住民に移動を強いることは、それ自体が人道危機を引き起こします。

ガザ地区は陸地のほとんどをイスラエルに囲まれ、水や食料はイスラエルやエジプトを通じた供給に頼らざるをえません。今は完全封鎖され、国連などの援助物資の搬入ができない状態が続いています。

特に子どもの被害が深刻です。ユニセフ(国連児童基金)は「物資のほぼすべてを配布し尽くした」と訴えています。

200万人を超えるガザ地区住民の命を無差別に脅かすことは、国際人道法違反です。どんな理由があっても正当化できません。

ハマスが民間人を殺し傷つけ、人質にして殺すぞと脅す。これも国際人道法違反です。直ちに解放しなければなりません。

国連安全保障理事会で、民間人への暴力やテロ行為を非難し、ガザ地区への人道支援を求める決議案が協議されていましたが、16日、ハマスへの非難を避けたロシア案は否決。18日、イスラエルとハマスとの戦闘の「中断」を求めたブラジルの決議案も、アメリカが拒否権を行使し、否決されました。

アメリカはイスラエル支持を表明し、ガザ侵攻に反対していません。それどころか、弾薬などの供与を発表し、空母を派遣しました。地上侵攻を事実上、支援する行動は許されません。

みなさん

病院が炎につつまれてから15時間後、アメリカのバイデン大統領は、イスラエルのネタニヤフ首相と会談し、改めて支持を表明しました。

訪問によってバイデン氏は中東情勢における影響力を誇示し、国内のイメージアップにもつながると考えていたようですが、病院の空爆によってもくろみはもろくも崩れました。

今必要なのは攻撃を後押しするような軍事援助ではなく、それぞれの国を停戦交渉に応じさせ、ガザへの人道援助を可能にする外交です。

イスラエル建国以来、イスラエルが圧倒的な軍事力でパレスチナ側を打ち負かしても、武力紛争は絶えることなく続いてきました。軍事対軍事の悪循環を断たない限り、紛争に終止符を打つことはできません。

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