イザヤ書、仏典、書経の時代から2千数百年をへて武器の禁止へ 2020年平和行進到着式でのあいさつ

 

(府中町「原爆の碑」)

府中町議会議員をしております、二見伸吾と申します。府中町原水協を代表してあいさついたします。

核兵器禁止条約が2017年7月7日、国連会議で、122カ国の賛成により採択され、3年が経ちました。条約批准国は40カ国になり、発効に必要な50カ国まで10カ国と迫っています。昨年の7月7日は23カ国でしたので、条約発効に向けて着実な前進を遂げています。

しかし、日本はこの世界の流れと全く反対の方向に動いています。安倍総理は「禁止条約に署名も批准もしない」と強く反対しています。アメリカの核実験に抗議もしません。

また、敵基地攻撃能力の保有という論議が自民党のなかで起きています。安倍総理は自民党国防部会などによる敵基地攻撃能力の保有を求めた提言についても「受け止めていかなければいけない」「政府においても新たな議論をしていきたい」と前向きです。

みなさん

国連本部には、「イザヤの壁」があり、旧約聖書「イザヤ書」から次の言葉が刻まれています。

「主は国々の争いを裁き、多くの民を戒められる。彼らは剣を打ち直して鋤とし、槍を打ち直して鎌とする。国は国に向かって剣を上げず、もはや戦うことを学ばない」

仏教の経典『仏説無量寿経』には「兵戈無用(ひょうがむよう)」、武力も武器も用いる必要が無いと書かれています。

「み仏が歩み行かれるところは、世の中は平和に治まり、 太陽も月も明るく輝き、風もほどよく吹き、雨もほどよく降り、災害や疫病なども起こらず、国は豊かに、民衆は平穏に暮らし、武器をとって争うこともなくなる」。

中国の古典「書経」には「帰馬放牛」――、馬を帰し、牛を放つという言葉があります。

「武器はしまい、武力ではなく理性の力で政治をおこなう。馬を崋山の南におくり、牛を桃林の野に放って、もういくさには使わないことを天下に示した」

イスラエルで、インドで、中国で、ということは世界中の人々にとって、戦争のない世の中は人々の願いでした。幸せに生きることの土台は平和です。

これら3つの文書に共通しているのは、戦争をなくすためには武器をなくすことだということです。

イザヤ書、仏典、書経の時代から2千数百年から2千年の時を経て、「武器をなくす」ということが現実的な課題となりました。それが「核兵器禁止条約」です。

そして、その先にあるのが日本国憲法9条2項の「戦力はもたない」という、一切の武器を持つことの禁止です。

この人類の大道を歩むために、それを拒むもの、安倍政権を倒さなければならない。

 

みなさん

府中町議会は「原爆によって広島市とともに世界で最初に凄惨な被害を被った」町として1982年3月25日、全国に先駆けて非核町宣言を全議員で提案し、全会一致で可決し、町長も名を連ねています。まさに町をあげての非核宣言です。

宣言は「原爆によって広島市とともに世界で最初に凄惨な被害を被った府中町は、戦争放棄の日本国憲法の原理に基づき、恒久の平和を念願し、全世界の国民が平和に共存することを望むものである。……あらゆる国の核兵器の使用に反対し、安全で住みよい街づくり実現のため、ここに全住民と共に府中町を『非核地域』」とする」と述べています。

私はこういう歴史と伝統をもつ府中町を大変誇りに思っております

本日はお疲れ様でした。

2019年到着式でのあいさつ

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