会計年度任用職員の一時金を削ることは許されない
反対討論
●第14号議案 府中町職員の給与に関する条例及び府中町会計年度任用職員の給与及び費用弁償に関する条例の一部改正について
2021年の人事院勧告は、月例給は改定せず、一時金を年間4.45月から4.30月へと0.15月分引き下げるというものです。
慢性的な人員不足のうえにコロナ関連業務が加わり、職場環境はいっそうの厳しさを増しています。今回の勧告は、町民のいのちやくらしを守るために第一線で奮闘している職員のみなさんの労苦に冷や水を浴びせるものです。
とりわけ酷いのは、会計年度任用職員の一時金を削減することです。現在の会計年度任用職員の一時金は年間1.45月で常勤職員より3月も少ない。それを0.05月削って1.4月にする。当町の場合は、会計年度任用職員の一時金は月給を削って支給しました。年間支給額はほとんど変わらない、名ばかり一時金です。
会計年度任用職員は、常勤職員と違い、一会計年度の範囲での契約(任用)ですから、年度途中で一時金を引き下げることは、当初提示した労働条件からの不利益変更となります。
人事院勧告は、非常勤職員の給与について、常勤職員の給与との権衡(=均衡)をより確保し、処遇の改善が行われるよう求めています。下げることだけバランスをとるようなことがあってはなりません。
また、今年1月に総務省から出された「会計年度任用職員制度の適正な運用等について」は、「単に財政上の制約のみを理由として、期末手当の支給について抑制を図ることや、 新たに期末手当を支給する一方で給料や報酬について抑制を図ることは、改正法(「地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律」)の趣旨に沿わないものであるため、こうした取扱いを行っている団体は、適切な措置を講ずること」と述べており、月給を削って一時金を支給することは、法律の趣旨に沿いません。
以上の理由をもって、第14号議案に反対いたします。
*会計年度任用職員制度は2020年度から新たに設けられた非常勤職員(これまでの嘱託職員、臨時職員など)の制度。
▼会計年度任用職員にかかわるこれまでの投稿
会計年度任用職員 期末手当をめぐる質疑(2019年9月議会)
月給を削って支給する「偽りの一時金」は許されない 反対討論 (2019年9月議会)
名ばかり期末手当は法の潜脱行為 (2019年12月議会)
総務省が交付税措置。府中町は非正規職員にまともなボーナスを支給せよ (2019年12月)
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