臨時でなく恒常的な交付税を
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〔2026年〕1月16日、府中町議会臨時会が開かれ、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金の使い道が決まりました。
全町民に1人8,000円分のクーポンを配布します。
政府が推奨する「おこめ券」や広島市のプレミアム付き商品券(*)と比べると数倍よく、賛成しましたが、問題がないわけではありません。
経費がかかるクーポン(商品)券
一つは、クーポン券の印刷、商店が受け取ったクーポン券の換金などの経費です。すべて業者に委託し、その総額は4億6000万円。
クーポン券は8,000円、約5万2,000人で、クーポン券の総額は4億1,600万円ですから経費は4,400万円です。1割が経費で消えてしまう。もったいないですよね。
「振込口座の指定など町民による手続きが必要な現金給付より、迅速に配布できる点も考慮した」と町は説明しています。
お隣の海田町は当初商品券の予定でしたが、4月中旬に指定口座へ8,000円を振り込む方式に代えました。
丹波篠山市も、「おこめ券」などの商品券は支給に手間や時間、経費がかかるとして採用せず、現金給付を選択しています。
水道料金口座を活用する自治体
呉市は、対象期間(4か月分)の水道料金の基本料金を免除するやり方をとりました。また、寝屋川市のように水道料金の口座に振り込むという形をとる自治体もあります。こちらも経費はほとんどかかりません。
しかし、残念ながら府中町は上下水道の集金業務を広島市に委託しているので、町単独の判断では出来ないようです。
子育て応援給付事業は
同じく16日に決まった物価高対応子育て応援給付事業の場合は児童手当を受給している人の口座に2万円が振り込まれます。
事業の総額が2億0,162万円で、そのうち支給される総額は1億9,628万円。経費は500万円ほど(児童手当システムの改修に400万円)です。
臨時交付金ではなく恒常的な財源を
もう一つの問題点は、クーポン券(商品券)、現金給付という支給形式にかかわりなく、生活支援のあり方はこれでいいのかということです。
臨時交付金は新型コロナ対応のためにつくられ、2020年から23年までのあいだに総額18兆円が自治体に交付されました。
23年からは「物価高騰対応重点支援」という名目に変わり、今回のクーポン券などの支給をあわせ25年までに総額6兆5千億円が交付されています。合計30兆円です。
そのつど、各自治体は、総務省が示す推奨メニューから選んで、実施するわけですが、交付金の額も変わるので継続的な事業に使うことは出来ません。
「臨時」交付金ではなく、地方交付税の増額こそ求められているのではないでしょうか。そうすれば、子どもの医療費制度の充実や、給食費の助成など持続的な事業をすることができます。
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(*)広島市は、紙の商品券と、市や近郊で使える広島広域都市圏ポイント「としポ」向けデジタル商品券を各5,000円で販売する。
7,500円分の買い物に使え、1人2口まで購入可能。5,000円がなければ、2,500円分のプレミアム分を受け取ることができない。
利用開始は紙が8月、「としポ」は5月と見込んでいるが、紙の商品券の販売開始が遅く、「としポ」のアプリ会員は5万2千人(広島市の人口は120万人)。
アプリ会員でもマイナンバーと紐付いている人しかデジタル商品券を購入できない。
デジタル商品券は77万口、紙の商品券は40万口を販売予定。売れ残った場合は再度購入できるとのこと。金持ちほどプレミアム分を受け取るチャンスがあるわけだ。
このように、「としポ」会員増、マイナンバーの紐付け推奨など、本来の目的と違うものをいろいろ付け加えることによって市民に使いにくいものとなっていて、すこぶる評判が悪い。
「活用事例」という名の政府推奨メニュー
















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