国保税が5万円も上がる!?
広島県が公表した国保事業費納付金及び市町村標準保険料の試算(平成29年8月31日現在)の結果について、11月24日、府中町議会全員協議会で報告がありました。
私は、今年の町議会で国保について2度、一般質問しました(3月議会、6月議会)。
国保の県単位化に伴い、国保税が値上げされることについて危惧の念を表明してきましたが、町は「うちはもともと高いから、安くなるかもしれない」と楽観的な見通しを示してきました。
しかし、今回の試算もまた、国保税が大幅に上がる事態が起こることを裏づけています。
下の「広島県が公表した国保事業費納付金及び市町村標準保険料の試算(平成29年8月31日現在)の結果について」の③にあるように、平成29年度の町民1人あたり保険料(推計)は13万2974円です。
平成28年度決算ベースで、町が一般会計からの繰入をしていない段階の1人あたり保険料は14万3274円ですから、平均では下がっています。
ところが⑥に示されたモデルケースでは、ケース6を除いて保険料は上がっています。
固定資産税のあり、なしは、持ち家(分譲マンションを含む)のあり、なしの違いだと思っていただければいいと思います。
府中町の国保税は現在、下の表「保険税率」にあるように、所得割と資産割と均等割(世帯人数に応じた負担)と平等割(一世帯につき負担)によって構成されています。
それが、県統一化によって、所得割・均等割・平等割の3つで按分するように変わるのです。
もし、県の試算通りになれば、町全体として集めるお金は減るのに、個々の保険税は大幅に上がるケースが生じます。
ケース2の場合、給与収入350万円で借家住まいの人なら年間5万1200円も上がる。いまでさえ「高くて払えない」「耐え難い」といわれているのにさらに5万も上がれば、生活はますます耐え難いものになるでしょう。
資産割を廃止すると、「持ち家」の方の負担が減るわけでもありません。ケース4でも4万円の負担増です。
これ以上の負担は生存権を脅かすものになるのではないかと6月議会で問いましたが、「これのみをもって『生存権を脅かす』ものではない」という答弁でした。
町は激変緩和措置として「資産割を徐々に廃止する」ことなどを検討しているようですが、激変緩和とは段階的な引き上げにほかなりません。
1年目1万円、2年目2万円、3年目3万円といったように、目標のところまで年々上げていくだけのこと。負担の軽減にはなりません。
私たちは、今でさえ高すぎる国保税の引き上げに反対します。
国保税を払うのは世帯ごとであり、「平均」ではありません。
制度変更にともなって2018年度の保険税が上がる世帯がないような措置を町に求めます。
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