府中町の特別支援教育の現状と課題について 2020年12月議会 一般質問

 

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はじめに

障害による学習上や生活上の困難をかかえている児童生徒は、2018(平成30)年現在、全国で約45万2千人おり、全児童生徒数の4、6%です。2008(平成20)年度との比較ですが、特別支援学校1.2倍(約7万3千人)、特別支援学級2.1倍(約25万7千人)、通級による指導を受けている小中学生が2.5倍(約12万3千人)となっています。

学習上や生活上の困難をかかえている子どもに対して、その可能性を最大限に伸ばすために、障害の状態に応じて一人ひとりにあった適切な指導と支援が必要であり、特別支援教育の充実が求められています。

1.特別支援教育とは

 文科省の定義によりますと「特別支援教育とは、障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援するという視点に立ち、幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善又は克服するため、適切な指導及び必要な支援を行う」とされています。

そのために、特別支援学校、特別支援学級、通級による指導という3つの学びの場が用意されています。

特別支援学校は、障害の程度が比較的重い子供を対象として教育を行う学校で、1学級の標準は6人(重複障害の場合3人)。対象とする障害は、視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由、病弱(身体虚弱を含む)です。

特別支援学級は、小・中学校に障害の種別ごとに置かれる少人数の学級で1学級の標準は8人。知的障害、肢体不自由、病弱・身体虚弱、弱視、難聴、言語障害、自閉症・情緒障害といった障害の種別ごとの学級が編成されます。

通級による指導は、障害のある子どもが小・中学校の通常の学級に在籍し、ほとんどの授業(主として各教科などの指導)を通常の学級で行いながら、週に1単位時間~8単位時間(LD、ADHDは月1単位時間から週8単位時間)程度、障害に基づくさまざまな困難の改善・克服に必要な特別の指導を特別の場で行う教育形態です。対象とする障害は言語障害、自閉症、情緒障害、弱視、難聴、学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、肢体不自由及び病弱・身体虚弱です。

町内には特別支援学校はありませんので、特別支援学級と通級指導について伺います。

①町内で、特別支援学級に通う児童生徒数および「通級による指導」を受けている児童生徒数の推移はどうなっているでしょうか。

教育部長 提出資料にも示しているとおり、過去5年間の児童生徒の推移をみてみますと、特別支援学級在籍の児童生徒の数は平成28(2016)年度には小中全体で62人でしたが令和2(2020)年度では90人と5年間で約1.5倍、また、通級指導教室では、平成28年度18人が、令和2年度50人と約2.8倍になっております。このように特別支援教育についての理解が年々高まり、指導を受ける児童生徒の数が増えている状況にあります。

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