庶民の暮らしを守る、新型コロナ対策を
▼2020年3月29日演説原稿
■ご町内のみなさん
日本共産党、府中町議の二見伸吾でございます。
■みなさん
先日、政府の公式の景気判断、3月の月例経済報告が出ましたが、日本経済の深刻な現実を浮き彫りにしています。
景気判断を「緩やかに回復している」から「厳しい状況にある」に変えました。
消費税10%への引上げに加え、新型コロナウイルスの感染拡大で個人消費が冷え込み、生産活動や投資も押し下げられているからです。
■みなさん
安倍総理は昨日(28日)の記者会見で、「かつてない強大な政策パッケージにする」、雇用や生活支援、企業の資金繰り対策を柱に56兆円超を使うと言いました。
しかし、みなさん。今から10年ほど前のリーマン・ショックの後の対策も56兆円でした。それで私たちの暮らしが良くなったでしょうか?
あのときは「定額給付金」を、1人当たり1万2000円(18歳以下などは2万円)を1回限り支給しましたけれども、焼け石に水だったんじゃないでしょうか。
ですから、今回は、一律2万円以上とか、一人10万円とか、一世帯あたり20万円程度とか、さまざまな数字が出ました。
■みなさん
結局どうなったのか?
昨日の安倍総理の会見では、現金を一律に配ることはしない。これが結論です。
新型コロナウイルスの影響で収入が減っている世帯や小規模事業者などに対象を絞ると言いますが具体的なことは何も決まっていません。
和牛に絞った商品券、和牛券を配るという話も出ています。どうなるか分かりませんが、これもみんなに配るわけではありません。
配布三条件がある。
①商品券の利用期間は3カ月
②配布対象は子どものいる家庭だけ
③一家族当たり400グラム程度
行きつけのスーパーで確認したら400グラムは1500円~3000円程度です。
和牛券が出てくれば、次はお魚券の話が自民党から出てくる。外食や観光で使える割引クーポン券という話もあります。一体何を検討しているのでしょうか。
このままではリーマン・ショックのときと同じように56兆円もの予算を使って、ほとんど効果らしいものがなかったということになりかねません。
■みなさん
私たち日本共産党は、自粛要請で苦しんでいる事業者や個人に対して、国民の命を守る「感染防止対策」として、思い切った予算をつけ、緊急に直接、支援を行うことを強く求めています。
その内容は
(1)所得保障をし、働く人の生活と雇用を守る
(2)事業者に対して、無利子融資の拡充、税・社会保険料の減免、固定費に対して直接、助成を行う
(3)イベントなどの中止にともなう必要経費を補てんする、の三点です。
事業継続のための直接支援は、どこの国でもやっていることです。
イギリスでは、国民への自宅待機の要請の補償措置として1人月額2500ポンド(約32万円)を上限に賃金の8割を支払って労働者の賃金を肩代わりしています。
ドイツでは「芸術家及びクリエーター」に対し、10人までなら3カ月間1万5000ユーロ(約180万円)まで支給する措置をとっています。
自粛だけを要請して「あとはご勝手に。自己責任で」というのでは暮らしが成り立たちません。自粛の実効性も確保できません。
日本共産党は、他の野党とも力をあわせ、以上3点を緊急の対応として強く政府に求めていきます。
暮らしの負担軽減には消費税の減税も必要です。私たち日本共産党は実現のために全力をあげます。
●自粛要請で苦境に陥っている事業者・個人に、「感染防止対策」として抜本的直接支援を 2020年3月26日
●自粛要請で苦境の事業者・個人に直接支援を 志位委員長が緊急提案
コメントを残す