市制移行は3億円かけたイベント・祭り?
もくじ
以下は、7月13日朝に実施した定例宣伝の原稿です。

令和初の市制移行?
今朝も、府中町が「市」になるという、寺尾町長が進めている「単独市制」の問題についてお話しいたします。
先月、6月27日から30日にかけて町議会が開かれました。
山口議員と川上議員が、この市制移行について町長に質問したのですが、その答弁を聞いて私は大変驚きました。
寺尾町長が、市にする理由として、新しく「令和初」という言葉を持ち出してきたからです。
町長はこう言いました。
「今このタイミングで市になれば、『令和初の市制移行』という、またとないブランドが手に入る。永久に使えるキャッチフレーズになり、唯一無二のブランドになる」と。
町長は「令和初」という言葉がよほど気に入ったようで、答弁のなかで、同じようなことを8回も述べ、「令和初」という言葉を13回もくり返しました。
インパクトがあり、永久に使えると町長は胸を張るのですが、みなさん、本当にそうでしょうか?
私は、翌日が自分の一般質問の番でしたので、過去の歴史を調べてみました。
ここでみなさんにクイズです。
「昭和最初」に単独で市になった自治体はどこでしょうか?
1927年、昭和2年の鳥取県米子市です。
では、「昭和最後」に市になったのは?
1987年、大阪狭山市です。
「平成最初」に市になったのは?
1991年の千葉県袖ケ浦市です。
最後に、21世紀最初に市になったのは?
2002年の沖縄県豊見城(とみぐすく)市です。
みなさん、これらをご存じだったでしょうか?
正直に申し上げまして、私は今回調べるまで、どれ一つとして知りませんでした。
他市町で暮らす一般の生活者にとって、どこが「何々初」であるかなどということは、なった瞬間は話題になっても、すぐに忘れ去られるのが現実です。
町長の言うプロモーション効果などというものは、極めて一時的で、限定的なものだと言わざるを得ません。
市制移行はお祭り・イベント?
町の外向けのイメージ作りに、貴重な税金を投資するのか。
それとも、数年後、数十年後に住民の皆さんから「本当に暮らしやすい町だ」と評価される「足元の現実の暮らし」を充実させるのか。
イメージ戦略を追うのではなく、住民の暮らしの質を充実させることこそが、いま府中町が進むべき道です。私はこのことを議会で強く指摘いたしました。
私が答弁を求めていないにもかかわらず、寺尾町長は発言しました。
町長の口から出てきた言葉は、「ポジティブ」「お祭り」「イベント」でした。
「令和初の単独市制は、お祭りであり、イベントだ」と言うのです。
3億円もの税金を使って、市になるという「お祭り・イベント」を、進めようとしている。町民の暮らしに直接結びつかないイベントに、3億円です。
しかも、「昭和初」も「平成初」も誰も覚えていないのですから、「令和初」という名前もすぐに記憶から消え去ります。
町長は「市になることをポジティブに考えろ」と言いますが、町長こそ、府中町が「町」であることの価値をポジティブに考えるべきではないでしょうか。
町民のみなさんは、「人口日本一の町」である現状を積極的に評価しています。
もし市になれば、全国に792ある市の中で、府中町は512番目になります。
5万人の市というのは、全国どこにでもある、特に珍しくもない普通の市になってしまうのです。
市になることで、町民の皆さんの暮らしが本当に良くなるのなら、私は諸手を挙げて賛成します。
しかし、「市になっても住民サービスが良くなるわけではない」ということは、町長自身も認めている事実です。だからこそ、私は反対しているのです。
風が吹けば桶屋が儲かる
では、なぜ市になる必要があるのか。
町側の説明は、まるで「風が吹けば桶屋(おけや)が儲かる」のような、根拠のない話です。
町の説明はこうです。
1. 市になると知名度が上がる
2. だからブランド力が向上する
3. すると人口が維持・増加し、企業やお店がやってくる
4. 結果として税収が増え、住民サービスが向上する
これらが繋がる根拠は、どこにもありません。「市になれば府中町は勝手に栄える」という、ただの夢物語・ファンタジーにすぎません。

ブランド力があっても
広島県内で知名度やブランド力が高い自治体といえば、広島市、呉市、尾道市などが挙げられます。
広島市は世界中から人が訪れる国際平和都市です。
呉市はかつて軍港として栄え、大和ミュージアムには今もたくさんの観光客が訪れます。
尾道市は大林宣彦監督の映画の舞台になり、こちらも全国的なブランドと言っていいでしょう。
しかし、広島市も呉市も尾道市も人口が減っています。
そして、同じ「府中」の名前を持つ府中市も、人口が減っています。
「市」であっても、どんなにブランド力があっても、人口減少は止まっていません。市になれば解決するというのは、明らかな誤りです。
私は議会でこの矛盾を何度も指摘していますが、まともな答弁は一度もありません。誤りを指摘されても、町側の説明は一向に変わらない。
町長選で信を問え
これまで開かれてきた町内会向けの説明会でも、町民の皆さんから出された発言の多くは、反対や疑問の声でした。私がまちなかで皆さんから直接聞くご意見も同じです。「市になってほしい」「市になるべきだ」という積極的な声は、ほとんど耳にすることがありません。
このように、住民の間にたくさんの疑問や反対の声があり、支持する声がほとんどないなかで、市制移行に突き進むことには大きな問題があります。
寺尾町長は「自分は町の職員の頃から、市になるべきだと考えていた」と言います。しかし、2年前の町長選挙のとき、町長は「市制移行」を公約に掲げていませんでした。 つまり、町民の皆さんは、市にすることについて当時の選挙で信任を与えていないのです。
次の町長選挙は、2年後の2028年5月です。
寺尾町長が、もしどうしてもこの町を市にしたいというのであれば、次の町長選の公約に堂々と掲げて、町民の皆さんの審判を仰いだらいいのではないでしょうか。
私は、住民にとって何のメリットもない、3億円もかける市制移行に反対です。
府中町は、府中町のままがいい。
「やっぱ府中町じゃね」
私はそう思います。












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