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2026-10-26

町村議のなり手不足を考える【概要版】

町村議のなり手不足は深刻である。

2023年の統一地方選挙では、町村議の改選定数の30.3%が無投票当選。市議の3.6%とは大きな違いである。4年間に行われた町村議選でも27.4%の町村が無投票だった。議員数でみても町村数でみても、約3割が無投票なのである。

背景には、人口減少や高齢化、地域社会の変化がある。加えて見過ごせないのが、町村議の報酬の低さだ。

全国町村議会議長会の2025年調査では、町村議の平均報酬月額は22万2740円。全国926町村のうち695町村(75.1%)が15万円以上25万円未満で、30万円以上はわずか43町村(4.6%)。これでは、報酬を家計の主な収入として家族の生活を支えるのは難しい。

では、いくらが必要なのか。2025年の政令指定都市と東京23区を除く全国772市の市議報酬では、35万円以上が583市(75.5%)。最頻値は35万円、中央値は約39万5千円である。

総務省の2025年家計調査では、3人世帯の消費支出は月額約32万円、4人世帯は約36万円。民間労働者や地方公務員の賃金と比較しても、35万~40万円程度は、議員報酬を家計の主な収入として生活の見通しを立てるための最低限の目安になると考えられる。

報酬は議員活動の対価だとしても、それを受け取る人が、その報酬で生活していくという事実は変わらない。

議員報酬では生活できず、別の収入源が必要なら、立候補を断念する人が出てくる。初めから議員になることを考えもしない人もいるだろう。とりわけ子育て中の人や現役世代には大きな障害だ。町村議報酬は月額35万円程度を一つの目安に見直す必要がある。

いま取り組むべきは、年齢や性別、職業にかかわらず、多様な人が議員に挑戦できる条件をつくることだ。住民の声を受け止め、問題を分析し、課題を明らかにして、町村に具体的な解決策を提案する議員が必要である。立候補者が増えれば、有権者の選択肢が広がり、現職議員にも新しい挑戦者に負けない活動が求められる。

報酬の見直しは、単に議員の数を確保するためではない。多様な人が議会に加わり、地域の課題の解決に力を尽くすための条件整備なのだ。

町村議のなり手不足を考える

 

町村議のなり手不足を考える【イラスト版】

ふたみ伸吾 ほっとらいん

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