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2026-10-23

住民アンケート 市になるのか、町のままでいくのか

11日に実施されるアンケート

府中町が、町から市になるのか、町のままでいく のか。

町は11月、15歳以上の住民全員、およそ4万4500人を対象にアンケートを行います。

質問は一つです。

「府中町が、町から市になることについて、どのように思いますか」

答えは、
「市になるのが良いと思う」
「町のままが良いと思う」

この二つから選びます。

住民一人ひとりに聞くこと自体は大切です。

しかし、全員にアンケートを送って、その回答を集めたものが、住民の意思だとみなすことができない場合がある。

過去に市制移行した自治体を見てみます。

福岡県那珂川市では、回答した人の90.6%が市制に賛成しました。

ところが、回収率は9.3%でした。

全世帯のうち、市制に賛成したことが確認できたのは、およそ8.4%です。

宮城県富谷市でも、市制賛成は86.7%でしたが、回収率は35%。

全世帯のうち、賛成が確認できたのは、およそ30.3%です。

賛成が多かったとしても、回答を書いて返送する人が少なければ、町民のみなさんが市制移行を支持する人が多いと判断することはできないんじゃないか。

(府中町作成)

 

町民の意向とみなせる基準は

私は、議会で訊いたんです。

府中町では、何%の人が回答すれば「住民の意向を把握できた」とするのか。

そのうち何%が市制に賛成すれば、「住民の支持が得られた」と判断するのか。

しかし、町から基準は示されませんでした。

町は、アンケートは「あくまで判断材料の一つ」だとしています。

それなら、その判断材料をどう評価するのか、物差しをあらかじめ示しておく必要があります。

アンケートは、やればそれで終わりではありません。

どれだけの人が回答したのか。

その結果を町がどう評価し、どう使うのか。

そこまで見ていく必要があります。

シティプロモーションとしても失格

もう一つ、市制移行をめぐって、町長が強調しているのが「シティプロモーション」です。

市になることは一大イベントで、府中町の知名度を高める機会になる、という説明です。

私は9月議会で、シティプロモーションについて取り上げました。

宣伝したいのであれば、まず宣伝できるだけの中身をつくる。

住みよい町をつくり、町の魅力を育て、その魅力を外へ伝える。

その順番が大事ではないかと質問しました。

いま、町がやろうとしていることは、「市になることが宣伝」というもので、シティプロモーションとしても失格です。

「人口日本一の町」という看板を生かす

市になれば、いま府中町が持っている「人口日本一の町」という、全国で唯一の看板を失います。

私は、その看板を捨てるのではなく、生かす方法を提案しました。

それは「人口日本一の町」府中町と、「人口日本一の村」沖縄県読谷村との交流です。

府中町と読谷村は、人口日本一というつながりだけではありません。

1982年、府中町は非核町宣言を行い、読谷村も同じ年に非核宣言をしました。

府中町の呼びかけで開かれた非核自治体のシンポジウムには読谷村長も参加し、その後、全国組織をつくる準備も、府中町と読谷村の職員が力をあわせたのです。

40年以上前から、平和を願って一緒に歩いた仲間だったんですね。

さまざまな交流

「人口日本一の町」と「人口日本一の村」が交流する。

これだけでも、分かりやすい組み合わせですが、その中身もいろいろ考えられます。

まず、スポーツです。

揚倉山健康運動公園は、2028年4月から広島レジーナの練習拠点になります。

一方、読谷村には「ZANPAプレミアム残波岬ボールパーク」があり、サガン鳥栖がトレーニングキャンプを行っています。

サッカーつながりです。

府中町と読谷村の中高生がサッカーで交流する。プロの選手やコーチによるサッカー教室を開く。

それだけではありません。

文化交流ならまず将棋でしょう。

村山聖杯将棋怪童戦に、読谷村の子どもたちを招く。

読谷村でエイサーに取り組む人たちを、府中つばき祭りや、かっぽ府中町民まつりに招くこともできます。

食とお酒での交流はどうでしょう。

読谷村には泡盛「残波」があり、府中町には水分峡の伏流水で仕込んだ日本酒「安芸椿」があります。

「残波」を府中町の人に、「安芸椿」を読谷村の人に飲んでいただく。

お酒を入り口に、互いの地域を知るきっかけになります。

そして、読谷村は沖縄戦で米軍が上陸した地域の一つです。

府中町の子どもたちは沖縄戦を学び、読谷村の子どもたちは広島の被爆の実相を学ぶ。

互いの戦争の歴史と、平和への歩みを学びあうこともできます。

どちらが府中町のよさを生かす道か

市制施行は一度きりです。

一方、読谷村と府中町の交流はずっと続けることができます。

まず、町長が府中町から読谷村を訪問する。

読谷村からも府中町にお越しいただく。そこから交流を始め、先ほど言った交流企画を一つずつ実現していく。

まちとむらの広報、インターネット、ホームページやSNSを使ってのお互いの町と村を紹介する。こういうことならほとんどお金はかかりません。

市制移行と読谷村との交流、どちらがシティプロモーションとして効果があるでしょうか。

11月のアンケートは、

「市になるのが良い」「町のままが良い」

という二つの選択肢が示されます。

どちらが、府中町のよさを生かす道なのか。よく考えて回答して下さい。

府中町は府中町のままがいい。

やっぱ府中町じゃね。私はそう思います。

ふたみ伸吾 ほっとらいん

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