市はJ1、町はJ2なのか

Illustration: Chappy
府中町の市制移行をめぐる議論のなかで、ある議員から、こんな趣旨の発言がありました。
「鶏口牛後(けいこうぎゅうご)という言い方もあるが、サッカーでもJ2よりJ1がいいに決まっている」
「鶏口牛後」とは、大きな集団の末端にいるより、小さな集団でもその長になる方がよい、という意味です。
しかし、その考え方よりも、サッカーならJ2よりJ1の方がいい。だから町でいるより市になった方がいい、というわけです。
私は、このたとえには大きな違和感があります。
サッカーのJ1とJ2は、カテゴリーとして上下があり、成績など一定の条件によって昇格・降格があります。
しかし、市と町はそういう関係ではありません。
市はJ1、町はJ2ではないのです。
以前、町長も、市になることを「昇格」と表現したことがあります。そのときも私は批判しました。
「昇格」という言葉も、「J2よりJ1がいい」というたとえも、私には根っこのところで同じ発想に見えます。
市が上で、町や村は下だという考え方です。
私は、そこに賛成できません。
市・町・村は、上から順番に並べられた自治体の階級ではありません。それぞれの地域に、それぞれの歴史や文化があり、それぞれの自治があります。
全国には、「町」であること、「村」であることを生かしながら、特色ある地域づくりを進めている自治体がたくさんあります。
そうした町や村を、市より一段下にあるかのように捉えるのは、私は違うと思います。
府中町はいま、「人口日本一の町」です。
市になれば、この全国でただ一つの看板はなくなります。
だから私は、「市が上、町が下」という偏見にとらわれず、いま府中町が持っているものをどう生かすのか、そして住民の暮らしをどう良くするのかを考えたい。
大切なのは、市になることではありません。
市であれ、町であれ、村であれ、住民にとってよい自治体であることです。












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