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2026-10-15

問題だらけの市制移行 

10月15日、定例朝宣伝の原稿です。初当選の2016年10月から569回目 。

 

名前が変わるだけで、メリットなし

府中町出身の、福部真子さんがアジア競技大会で金メダルを獲得し、硤合(そあい)憲三さんがノーベル化学賞を受賞しました。

府中町、めでたいことが続いています。

しかし、あまりめでたくないのが、寺尾町長が進めようとしている、府中町の市制移行です。

なんのメリットもないのに、お金がかかり、手間が増える。

町を市にするためには、2億円以上の経費がかかることが分かっています。

2億円以上です。

市になれば住民サービスがよくなる。

国からの交付税や補助金が増えて、町が自由に使えるお金が増える。

そういうことであれば、私も反対はしません。

しかし、どちらも「ない」んです。

町も、市制移行そのものによって住民サービスがよくなるわけではないと認めています。

では、何が変わるのでしょうか。

府中町がたとえば、安芸府中市といった「なんとか府中市」という名前になる。

町から市へ、名前が変わるということだけなんです。

住所変更手続きの手間

名前が変わるだけでも、住民や町内の事業者には手間がかかります。

たとえば住所の変更手続きです。

私たちはいろいろな契約をしています。

手続きがいらないものもありますが、自分で住所変更の手続きをしないといけないものがあります。

銀行口座、クレジットカード、生命保険、自動車保険が、そうです。

また、手続きがいるかどうか確認しないといけないものも出てくる。

一つひとつ問い合わせ、必要なら手続きをしなければなりません。

事業者なら、もっと大変です。

住所の入った封筒や請求書、領収書などを作り直す。

住所印も作り直す。

顧客の住所をコンピューターで管理していれば、システムの変更が必要になることもあります。

こうした費用に町から補助は出ない。事業者のみなさん、自腹でやってください、ということなんです。

これといって市になるメリットはない。

しかし、市になるための費用は2億円以上。

住民や事業者にも手間と負担が生まれる。

ここに大きな問題があります。

市制に力を注ぐより、遅れている施策を前へ

市になることに力を注ぐより、府中町で遅れている施策を前に進めるべきではないでしょうか。

その一つが、就学援助です。

就学援助とは、経済的な理由で子どもを小学校、中学校に通わせることが難しい家庭に、学用品費や給食費などを援助する制度です。

どこまでの家庭を援助の対象にするのか。

自治体によって基準が違います。

 生活保護基準の何倍までの所得だったら、就学援助が受けられるのか、広島県内23市町を調べてみました。

1.5倍を基準にしているのが、竹原市、庄原市、神石高原町。

1.3倍は、呉市、三原市、尾道市、福山市など、多くの自治体です。

1.5倍と1.3倍を合わせると16自治体。

県内のおよそ7割が、1.3倍以上を基準にしています。

では、府中町はどうか。1.2倍です。

府中町は生活保護基準の1.2倍までの所得の家庭が就学援助を受けられるのですが、他の自治体では、1.3倍、1.5倍までの対象を広げています。

府中町より低いのは、海田町、熊野町、広島市の三つだけです。

物価が上がり、食料品も、光熱費も、何もかも高くなっています。

子育て世帯の負担も大きくなっています。

こういうときだからこそ、就学援助の基準を引き上げる、せめて他市町並みに1.3倍にする。

市になることより、よほど町民の暮らしに役立つのではないでしょうか。

帯状疱疹ワクチンへの助成も最下位グループ

もう一つあります。

帯状疱疹ワクチンです。

今年7月の朝日新聞に、広島県内の自治体ごとの自己負担額が載っていて、これを見て、私もびっくりしました。

府中町の自己負担額は、3万6200円。

海田町、広島市と並んで、県内で最も自己負担の多いグループです。

一方、自己負担が少ない自治体は、1万2800円から1万5600円です。

同じ広島県内で、2万円以上の差があります。

住んでいる自治体が違うだけで、これだけ負担が違うのです。

ほかにも、子どもの医療費や給食費への助成など、府中町が他の市町より低い水準にとどまっているものがあります。

私は、こういう所にこそ、もっと目を向けるべきだと思います。

 

「住んでよかった」と思える町に

みなさん、

大切なのは、

府中町で暮らす私たちの暮らしがどうなるのか。

 ・子育てがしやすくなるのか。

 ・年を重ねても安心して暮らせるのか。

 ・必要なときに必要な支援を受けられるのか。

そこではないでしょうか。

2億円以上かけて市制移行を進めることより、

 ・就学援助の基準を広げる。
 ・帯状疱疹ワクチンの負担を軽くする。
 ・子どもの医療費や給食費の助成を充実させる。

市という名前を手に入れることより、

「府中町に住んでいてよかった」と思える町にすることの方がよほど大切です。

府中町は府中町のままがいい。

やっぱ府中町じゃね。私はそう思います。

ふたみ伸吾 ほっとらいん

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