府中町の待機児童解消のために(1) 12月議会一般質問

 

1.待機児童問題とはなにか

府中町における待機児童解消について質問いたします。

1990年代半ばから都市部を中心に、希望しても保育園に入れない「待機児童」が増えてきました。2010(平成22)年から2017(平成29)年の待機児童数は26,275人から2014(平成26)年には21,371人へと減りましたが、2015年から再び増え、今年(2017年、平成29年)は26,081人となっています。

全国で待機児童が26,081人という数字は実態からかけ離れている、実態はもっと多いという声があちこちから聞かれます。
国は2001年、自治体が独自に助成する「認可外保育施設」を利用しながら待機している児童は待機児童から除いてよいなど、定義を変えました。この定義変更によって01年、3万5,144人(4月1日時点)だった待機児童数は、2万1,201人と、1万3,943人も減ったことになっています。

実際には待機児童なのに国の基準はあれこれの制限をつけて、待機児童にカウントしないようにしています。

就学前児童のうちどのくらいの児童が保育園を利用しているのかを示す「利用率」は2010年から一貫して増え続け、就学前までの全ての児童で32.2%(2010年)から42.4%(2017年)と10.2ポイント増えました。1,2歳児では、29.5%(2010年)から45.7%(2017年)と16.2ポイントも伸びています。

このように年々、保育園に預ける子どもも、そして保育園に入れない「待機児」も実際には増えているわけです。

広島県内はどうか。県内市町の担当課から聞き取りをしたものをまとめました。2015年に改定された国の基準では、待機児の実態はまったく分かりません。顕著に数字にあらわれているのは東広島市ぐらいです。府中町も5人ですから、少し努力すれば待機児が解消されるように思われます。

しかし、今申しましたように、国の待機児童の定義はたいへん厳しいものであり、「保育園に子どもを預けたいけれども預け先がない」ということだけでは待機児にカウントされません。そのことは各市町も承知していて、ほとんどの市町が2001年までの定義、「申込みをしても入れなかった」子どもの数、保留児を独自に集計しています。

 

質問と答弁全文 pdf

→2.府中町の待機児童数は深刻な事態

 

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