2017年12月議会報告(就学援助・待機児童)
◆ご町内のみなさん
日本共産党、府中町議の二見伸吾でございます。
12月19日、府中町議会が終わりました。
この12月議会でとても良いことが決まりました。それは就学援助・入学準備金の3月支給です。生活が苦しい家庭の子どもたちの学びを援助する制度で、府中町では、小学生の約2割、中学生の約四分の一が利用しています。
入学準備金はこれまで5月に支給されていたのですが、お金が必要なのは入学前です。小学生ならランドセル、中学生なら制服と、まとまったお金がいる。
「必要な時期に必要なお金を支給すべき」、「全国でも3月支給が広がっている」と総務文教委員会などで訴えてきました。
この12月議会で、他の議員の質問への回答でしたけれども、来年度、中学校に進学する子どもから3月に支給するという答弁を得ました。
小学校は再来年度からできるように検討・研究を進めるとのことです。
◆みなさん
私は12月議会で府中町の待機児童解消について質問しました。その質問のあらましと答弁について次にお話しさせていただきます。
町民のみなさんから、「保育園に子どもを預けたいが、空きがない、入れない」という声をたくさん聞きます。
どうなっているのか調べてみました。県内の待機児童は、広島市1185人、東広島市181人、府中町128人と上から3番目。子どもの数が違いますので小学校に入る前の子どもの数で比較してみますと府中町は4%が待機児童で、広島市の2倍以上います。
どうしてこういうことになっているのかというと理由は簡単、保育園が足りない。
小学校に入る前の子どもの数と保育園の定員を比べますと、府中町が県内一少ない。
小学校に入る前の子どもが府中町には約3200人いますが、そのうち保育園に入れる子どもは1000人ほど。子どもの数の3割しか保育園の定員がないんです。
他の市町はどうかというと多いところ少ないところ様々ですが、庄原市、神石高原町、北広島町のように8割、9割というところもあるんです。
府中町は保育園が圧倒的に不足している。だから待機児童をなくすためには保育園をどんどんつくらなければなりません。
働きたいという女性が増えていますので、今後さらに保育園を必要とする人たちが増えます。政府の発表した「子育て安心プラン」を実現するために、府中町は1680人分の保育園が必要で、700人分の足りません。
◆みなさん
このような事態になぜなったのでしょうか。
府中町には南保育所という定員120人の町立保育園が柳ヶ丘にありましたが、園舎が古い、老朽化したということ口実に潰してしまいました。
廃止を決める際、私立保育園なら国の補助があるが、公立保育園の場合には全額町の負担となるという説明がされていました。
この説明は事実とは異なります。公立保育園であっても建てかえの費用、保育園の運営費は私立保育園と同じ補助が国からあるんです。そのことを指摘しましたところ、町は私の説明通りだと認めました。これは財政面で南保育所を廃止する合理的な理由がないことを認めたに等しいんです。
もし、南保育所を廃止せず、園舎も建て替え、いまも存続していれば、128人もの待機児童をつくらなくてよかったのです。しかし、町はそのことを認めません。あくまで「当時の町の見通しについては間違いではなかった」と言い張りました。
◆みなさん
私の質問に対して、府中町には少なくない待機児童がいることを認め、「町として対策が必要」なこと、「新しい需要数に沿った保育環境の整備」をすること、公募による新たな保育園をつくることなど、明確に答弁されました。このことはおおいに評価したいと思います。
町長はこのことに関連し、町長が掲げる「広島都市圏で一番の子育てしやすいまち」の実現について、「一つひとつの施策・事業がすべて1番ということではなく、結婚、妊娠、出産、育児、子育てについての施策を切れ目なく展開し、トータルでナンバーワンの町にしたい」と述べました。
町長の言うように、すべて1番でなくてもいいと私も思います。しかし、県内ワーストワンがあってはいけません。ワーストワンがあってはナンバーワンにはなれません。待機児童県内ワーストワンという現実は一刻も早くなくさなければなりません。
いま、小学校に入る前のお子さんをお持ちのお父さん、お母さんが一番望んでいるのは子どもが保育園に入れることです。
町長もそのことは分かっているのでしょう。
「大変な作業になるので少し時間がかかるが、そうはいっても、のんびりするような話ではない。具体的なスケジュールを含めて最大限の努力をしたい」と答弁しました。
待機児解消は急がねばなりません。
答弁通り最大限の努力をもって待機児解消をはかるよう、引き続き町に働きかけていきたいと思います。
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