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2019-12-17

「平成の合併」、地方消滅論・地方創生と府中町

3.「府中町人口ビジョン」

二見議員

国の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に沿うかたちで、全国の市町村はそれぞれの「総合戦略」と「人口ビジョン」を定めることになりました。府中町も2015年に「総合戦略」と「人口ビジョン」を策定済みであります。

まず「人口ビジョン」の問題点について指摘したいと思います。

当町の人口ビジョンの結論は「2040年には45,791人、2060 年には 38,143 人にまで府中町の人口は減少する」というものです。

人口が減るとどうなるのか?

生産年齢人口が減少し続けるということは、地方公共団体の税収も減少することになるものと考えられます。一方で、例えば道路や下水道といった施設のように、人口が減少したからといって施設を廃止して維持管理費や補修費などを軽減させることが難しい施設を地方公共団体は多く管理・運営していることから、税収の減少を補う支出の削減ができず、厳しい財政運営となり、他の行政サービスを大きく低下させざるを得なくなることが懸念されます。

また、高齢者割合の増加により、医療や介護の費用負担が増加し、地方公共団体の財政を逼迫させ、その結果、保険料や税金の引き上げにより住民負担を増大せざるを得なくなることが懸念されます。 こうした地方公共団体の財政面の問題が生じる場合、例えば住民ボランティア活動を活性化させることで地方公共団体の負担を軽減することも考えられますが、その人材も若い世代の減少により不足することになり、地域の運営が立ち行かなくなることが懸念されます。

この他、人口の減少は地域の商工業にも影響を与え、消費や雇用の場が地域から減少し、買い物をするにも働きに出るにも不便な生活しづらい地域となり、それにより地域に新しく転入してくる人も減ってさらに人口が減少するという悪循環をもたらすなど、様々な悪影響を将来の地域社会にもたらせることが懸念されます。

(「府中町人口ビジョン」14ページ)

 

ここに書かれていることは、人口が減ると「灰色の未来」が待っている、灰色どころか真っ黒で、お先真っ暗というわけです。しかし、本当にそうでしょうか。

1965年の府中町の人口は29,167人、1970年が40,302人、1975年が47,539人です。また2015年国勢調査では、県内23市町のうち13市町が38,000人以下です。60年代後半から70年代前半の府中町も、現在の13の市町も立派になりたっています。

38,000人で何が悪いのでしょうか。

県北に「過疎を逆手に取る会」という団体がありますが、人口減を逆手にとることだってできます。

府中町の問題点の一つは人口過密。人口集中地区の人口密度は2010年で9,003人/㎢で、広島県平均の5,983人/㎢の1.5倍です。1970年の人口は40,302人で人口集中地区の人口密度は8,184人/㎢でした。ですから人口が4万人に減ってもなお人口密度は現在の県平均の1.4倍で、過密なわけです。

1970年頃には府中町にも、田んぼも畑もまだあった。年々、田んぼや畑が潰されて家が建っていって今日の状況があるわけです。

人口が減るということは宅地が減るということです。この空いた宅地を上手に整理し、利用すれば、密集市街地の整備、公共交通不便地域の解消、保育園、公営住宅、老人ホームなど公共施設用地の確保、などができます。

ボクらが子どもの頃にはまだまだあった「原っぱ」だってつくれます。そこで子どもたちが走り回ったり野球をしたり。お年寄りのグランドゴルフ場だって土地があればできます。
しかしながら「人口ビジョン」は、このような人口減少によるメリットについては一切触れず、「人口が減ると大変だ。産めよ増やせよ」と迫っている。

「人口が減ると税収が減る」といって、子どもを「未来の納税者」「納税予備軍」として位置づけることがそもそもの誤りです。

そこで質問です。

③人口減少にはデメリットばかりでなく、府中町の街づくりにとって有益な面もあると考えますが、町はどのように考えますか。

総務企画部長

議員ご指摘のとおり、本町の人口密度は、近隣市町の規模と比べると非常に高く、全国的に見ても町でトップクラスとなっています。
本町の人口は、平成から5万人を維持しており、もちろん、都市基盤や各種行政サービスの受け皿の想定として、人口規模は最重要な要素となり、長期的視点で高次的なまちづくりを進めていくうえでは、人口規模に応じた財政的収支を考慮していく必要があります。

一方で、人口減少が『過去の人ロレベルに戻る』といったものだけでなく、現代の人口減少は、『少子高齢化による年齢階層の偏り』が大きな問題であるとされています。

生産年齢人口・その子どもたちといった町の将来の担い手、また、行政サービスを維持するための税収の安定化や、社会経済活動の維持など、まちの活性化の重要な要素である年齢階層に偏りが出ることが必然であり、これらを考慮した場合、人口減少は非常に大きい課題と考えており、人口減少に係る影響を最小限に喰いとめることが急務だと捉えています。

幸いにも近年マンション建設が続いており、当町の人口はしばら<5万人が維持できる見込みでございますが、今後間違いなく訪れる人口減少化を緩やかにしていく政策が必要と思われます。

本町では、安定的な行財政運営を長期的な視点で行っていくために、人口を指標としてまちづくりを進めており、全国的に人口減少が顕著となっていますが、将来にわたって持続可能なまちづくりを引き続き進めていきたいと考えています。

(6へ続く)

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ふたみ伸吾 ほっとらいん

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