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2021-06-29

府中町のまちづくりと立地適正化計画 2021年6月議会一般質問

6月29日、2021年度第3回府中町議会定例会(6月議会)での一般質問と答弁です。準備した原稿に基づくもので正式な議事録によるものではありません(とはいうものの、ほぼ同じになるはずです)。

 

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はじめに

「立地適正化計画」とは、耳慣れない言葉ですが、「居住機能や医療・福祉・商業、公共交通等のさまざまな都市機能の誘導により、都市全域を見渡したマスタープラン」として位置づけられ、その目的は、「コンパクトシティ・プラス・ネットワーク」のまちづくりを進めることにあると言います。

「立地適正化計画」制度は、2014(平成26)年の都市再生特別措置法改正によって新たに創設されたものですが、条文は「計画を作成することができる」となっていますので作成は義務ではありません。

しかし、この立地適正化計画とそれに基づく「コンパクトシティ・プラス・ネットワーク」の実現は「国土形成計画」の柱であり、無視することはできないでしょう。

今年(2021年)4月1日現在、全国で581都市が立地適正化計画について具体的な取組をし、そのうち383都市が計画を作成し公表しています。全国1535市町のなかで4割弱(38%)が作成済みか作成中ということになります。

県内では、すでに作成し公表しているのが、広島市、呉市、竹原市、三原市、福山市、府中市、東広島市、廿日市市の8市、取組の途上にあるのが、尾道市、庄原市、大竹市、海田町の4市町。合計12市町が作成済み」ないし作成途上にあります。

2016年に作成された『府中町都市計画マスタープラン』においても立地適正化計画ならびに集約型都市構造(「コンパクトシティ・プラス・ネットワーク」)への転換・再編について触れられており、当町も作成に向けて準備中と伺っています。

1.「国土のグランドデザイン2050」と府中町

人口減少社会における国土計画

2013年10月、国交省は「新たな『国土のグランドデザイン』構築に関する有識者懇談会」を立ち上げ、翌(2014)年7月、「国土のグランドデザイン2050~対流促進型国土の形成」(以下「グランドデザイン2050」)を取りまとめました。

その2か月前、5月に日本創生会議が「ストップ少子化・地方元気戦略」(通称「増田レポート」*1)を発表。「若年女性人口が 2040 年に5割以上減少する市町村」を消滅可能性都市とし、896自治体(全体の49.8%)、そのうち人口1万人未満は523(全体の29.1%)にのぼり、より消滅の可能性が高いと結論づけました。

増田氏は著書『地方消滅』(中公新書)において次のように述べています。

「日本の人口は確実に減少する。日本全体の人口が増加していた時期のように、すべての市区町村が人口を増やすことはもはや不可能であり、むしろ、すべての市区町村が人口を減らすと考えたほうがよい。そのなかで、医療や交通、教育といった生活に必要なサービスをどう維持していくか、道路や橋梁、公民館といったインフラをどう補修していくか、地域の産業や雇用をどう開発していくか、など多くの課題に取り組む必要がある」(4頁)

もともと合意があったのか、期せずして一致したのかは分かりませんが、「グランドデザイン2050」もまた、急激な人口減少にどう取り組むのかを主題として取りまとめられ、結論的にも増田氏とほぼ同様の見解を示しています。

「グランドデザイン2050」は「はじめに」において、日本は「2つの大きな危機に直面している」と述べ、次のように続けています。

1つは、急速に進む人口減少である。特に人口減少の著しい地方部では、地域が維持できなくなり、消滅する自治体が数多く発生するという指摘がある。一方で、東京をはじめとする大都市では出生率が低い状況が続いており、このまま推移すれば、人口は限りなくゼロに近づいていき、社会全体の持続可能性が失われてしまう。

もう1つは、巨大災害の切迫である。東日本大震災の発生により、我々は我が国国土の脆弱性を再認識することとなった。その国土に、首都直下地震や南海トラフ巨大地震等の巨大災害の切迫が指摘されている。


*1)2011年(平成23)5月に、日本生産性本部などが中心となって発足した民間の政策提言組織「日本創生会議」がとりまとめた報告書。初代座長は、岩手県知事、総務大臣を歴任した増田寛也であり、彼の名を取って「増田レポート」と呼ばれている。この「増田レポート」が、内閣官房「ひと・まち・しごと創生本部」設置(2014年9月)へと繋がることになる。

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